2022-01-01から1年間の記事一覧
「狼の口 ヴォルフスムント」は2009年~2016年まで連載された、中世のスイスを舞台にした漫画。 残虐な拷問シーンや最初から最後まで延々と人がムッコロされ続ける、心が弱い人は読んではいけない作品。 (久慈光久「狼の口ヴォルフスムント」全8巻…
「ここは今から倫理です。」は、倫理を教える高柳先生が、今時の高校生たちのお悩みに独特のスタンスで向かい合う教師物語。 (天瀬シオリ「ここは今から倫理です。」7巻) 毎日毎日暑いですが、6月に発売した「ここは今から倫理です。」7巻の感想を、今…
人間の証明は1977年の日本映画。 森村誠一の同名小説を映画化した作品。 日本とニューヨークを舞台に繰り広げられるサスペンス。 (「人間の証明」佐藤純彌監督/1977年/132分) まずはふわっとしたあらすじですが、東京赤坂のロイヤルホテルでは今まさに…
雪の花は吉村昭が1988年に発表した小説 江戸末期に天然痘の予防に力を尽くした笠原良策が主人公 福井藩の町医者である良策が27才~40代まで戦った保守的な地域の天然痘ワクチン接種忌避問題 天然痘は伝染力が非常に強く死に至る疫病として人々から恐…
「バジリスク~甲賀忍法帖~」は2003年から2004年に連載された漫画 原作は1958年に発表された山田風太郎の小説「甲賀忍法帖」 (せがわまさき「バジリスク甲賀忍法帖」全5巻) 山田風太郎は戦後日本を代表する流行作家ですが、思うにこの方の小…
「日出処の天子」は山岸涼子が1980年~1984年にかけて月刊「LaLa」で連載してた名作漫画。 日本人で知らない人はいない聖徳太子が主人公。 1983年の講談社漫画賞少女マンガ部門を授賞。 初めにざっくりなあらすじを書きますと、厩戸王子(うまや…
あたくしエルヴィス・プレスリーのことは名前と顔しか知らなかったのですが・・・ わずかな知識と言えば、失礼ながら細身とは言えない体形の白いジャンプスーツ姿ですとか。 死去したとき42才の若さだったと知り驚きました。 50代くらいかと思ってた(ホ…
日頃メガネかコンタクトなのですが、このところ眼精疲労が酷いあたしは「聴く読書」ってどうなん?と思いつき調べてみたら、今ならAmazonプライム会員3か月無料で聴き放題じゃないですかやだー、ってなわけでAudibleデビューしちゃいました。 いやーよいで…
「乾と巽ーザバイカル戦記ー」はアフタヌーンで連載中の戦争漫画 大正時代の知られざる戦争「シベリア出兵史」を描いています 乾は帝国陸軍砲兵、巽は新聞記者 著者はあの安彦良和 (安彦良和「乾と巽ザバイカル戦記」7巻/アフタヌーンにて連載) 毎日毎日…
「デビルズライン」は「月刊モーニングtwo」で2013年から2019年まで連載されてた漫画。 タイトルと表紙がカッコいいけど、中身は恋愛要素がメインテーマの作品。 (花田稜「デビルズライン」全14巻) この作品の舞台は吸血欲を持った鬼がひっそり…
水上勉はミズカミツトムと読むんだよ。 水上勉が1975年に発表した小説。 ずいぶん昔に読んだのを再読いたしました。 今読んでもすげえ面白い。いや面白いって話ではないんだが・・・心に沁みる悲しい作品。 瞽女とは、昭和の高度成長期頃まで実在した、…
あたしの場合、不意にやって来る「ブログネタ切れ症候群」 今週は病が重いのでとりあえず 昨日ネットフリックスで見た映画の感想でも書くんべえ。 (「知られざるマリリン・モンロー残されたテープ」/2022年/アメリカ/エマ・クーパー監督/101分) あ…
「ミステリーと言う勿れ」の新刊が出たので感想を書こうと思ったけど、全然まとまらないので昨日読んだ本の感想でも書いとこ。 (喜多川泰「運転者未来を変える過去からの使者」 あらすじ 保険会社の営業に転職した岡田修一は、思うような成績が出せずパッと…
半分ヒトで半分チンパンジーの「ヒューマンジー」チャーリーは、人間の養父母の元でヒトとして育てられ、15年後、高校に入学することに。 しかしチャーリーをテロに引っ張り出そうとするALA、彼を忌避する周辺住民、FBIなどが入り乱れる中、チャーリーの家…
「ありがとう。ひとごろしになってくれて」そう言ったママの首を思わず法廷で締めようとした、衝撃の少年審判から約20年後・・・・ (押見修造「血の轍」第13集/小学館ビックコミックスペリオ―ル連載) 遅ればせながら4月に発売した「血の轍」第13集の…
ゲバルトとは、学生運動で、暴力的手段をもってする闘争の事。 60年代の若者の恋と革命を描いた作品です。 (細野不二彦「恋とゲバルト」講談社コミックDAYSにて連載/既刊3巻) 全共闘、来る!!!って、ブチャラティが来る!みたいに言われてもねえ。 日…
90年代を席巻した伝説の漫画「ハッピーマニア」の後日談。 45才になったカヨコ(旧姓シゲタ)が、自分にぞっこんだったはずのタカハシから「好きな人ができた」と突然離婚を切り出されてしまう。 躊躇しながらもついに離婚届を受け取ったカヨコ。 ウーン…
某月某日。 書店をウロウロしていて、なんとなく「月刊ムー」を購入してしまった。 江戸時代。 常陸の国の海岸に流れ着いた円盤形の船。 乗っていたのは髪の長い異国の女性だった。 船には見慣れない文字のようなものが書かれていた。 「虚船(うつろぶね)…
またためになる漫画を読んでしまった。 この漫画はズバリ「生活保護」をテーマにしています。 大学を出て福祉事務所生活課に配属されたヒロインが生活保護の新人ケースワーカーとして悪戦苦闘する物語でして、不正受給する奴なんかをビシビシ取り締まる話な…
世界中でCEOと従業員の経済格差が千倍以上ある巨大企業に対して始まったテロ。 石井大良の後輩刑事宮本は殺害され、父を殺したと思われる男・佐藤もテロの末の火災で遺体となって発見される。 警察を辞め天木に接触した大良は一連の事件の背後に「ダーウィン…
この作品は2004年~2007年まで漫画アクションで連載されてたのですが、日本の死刑制度がテーマとなっています。 ハッキリ言ってあたくし、こういう社会派ムードが漂う漫画作品は好まないので敬遠してたのですが、なんとなく読んでみたらこれはこれで…
週刊ヤングジャンプでの連載が完結しまして、今全話を無料配信してるんですが、ゴールデンカムイはコミックス派を貫こうと思って見てないです。 加えて実写映画化やらゴールデンカムイ展の開催やらと、話題に事欠きませんな。 実写化はどうかと思うんですけ…
「北条家の旧領関東240万石をそっくり差し上げよう。お受けなされい」 天正18年、落ちゆく小田原城を眺めながら、関白・豊臣秀吉は德川家康に告げた。 「・・・・・・・・・・」家康沈黙。 家康は駿府城に戻り家臣たちに相談したが皆口をそろえて「断固…
(「世界で一番美しい少年」監督クリスティーナリンドストロム&クリスティアン・べトリ/98分/2021年/スウェーデン) ビョルン・アンドレセンという人をご存知でしょうが、彼は巨匠ルキノ・ヴィスコンティの1971年の映画「ベニスに死す」に出演した人…
「違国日記」は、両親を交通事故で失った中学3年生の朝(あさ)と彼女を引き取った叔母の槙生(まきお)の物語です。 両親の葬儀の場で、残された朝の養育に親戚一同が揉め(よくありそうな話)たらい回しにされそうになるのを見かねた槙生が彼女を引き取っ…
人口冬眠から舞鶴太郎が目覚めたのは5百年後の地球だった。未曽有の大寒波により地球は壊滅。高度な文明が滅びた後の人々は原始的な暮らしをしていた。イラクから日本まで徒歩で目指す男が目撃するグレイトジャーニー。 (山田芳裕「望郷太郎」6巻) 5百…
好きな女の子から消しゴムを借りたら前の席の男子の名が書いてあってそれを庇った事から始まる勘違いコメディー。彼女のために愛のキューピッドになろうとしたのに、なんでか加速度的に高まってしまうBL感。青木と井田のピュアな恋の行方は? (アルコ画/ひ…
終戦直後の東京・上野。 戦火から辛くも生き残った者たちは大きな傷を抱えながら必死にもがいていた。 焦土から立ち上がる、戦後再生物語。 (天瀬シオリ「結ばる焼け跡」全3巻) ちっとも新しくないと思うのに今の時代に読むと逆に新鮮な気がする戦後漫画…
いつの時代も高貴な方々の結婚はむずかしい・・・梨本宮伊都子妃は、娘・方子女王の結婚相手探しに奔走していた。なかなか身分の釣り合う婿が見つからないのだ。 (林真理子「李王家の縁談」) 好きな者同士が結ばれるのが幸せ、などというのは、何も持たぬ…
レオナルド・ディカプリオ&ケイト・ウィンスレット主演の2009年公開の映画。ある夫婦の夢や葛藤を描いた人間ドラマ。 (「レボリューショナリーロード/燃え尽きるまで」/サム・メンデス監督/125分/2008年/アメリカ) 結婚が幻想だと気づいた時 …