akのもろもろの話

大人の漫画読み

漫画

漫画/「世界で一番、俺がOO」水城せとな

「一番不幸になった者はどんな願いも叶えられる!」怪しいゲームに参加したアラサー男子3人の友情と絶望の物語 (水城せとな「世界で一番、俺がOO」既刊8巻) 不幸を競うなかで逆に何が幸せなのかを考えさせられちゃう 世の男の人って、もう自分は若くな…

漫画/「松かげに憩う」天瀬シオリ

幕末動乱期の長州藩。松陰先生と門下生たちの愛しき日々。 (天瀬シオリ「松かげに憩う」既刊2巻) 吉田松陰という人 別冊ヤングチャンピオンは、みずたまことの「バウンサー」が好きなんだけどこちらもなかなか面白いんですわ。 「松かげに憩う」は吉田松…

漫画/「らせんの迷宮ー遺伝子捜査」作・夏緑 画・菊田洋之

DNA解析で未解決事件に迫るミステリー漫画 (作・夏緑 画・菊田洋之「らせんの迷宮遺伝子捜査」既刊2巻) DNAは嘘をつかない 東京都覚山市の覚山警察署の刑事・安堂源次は科捜研からの依頼で2002年の強盗事件の遺留品を保管室で探していた。 事件のあっ…

漫画/「ただ離婚してないだけ」本田優貴

仮面夫婦のだりぃ話かと思ったら、まさかの殺人!そして監禁!! (本田優貴「ただ離婚してないだけ」既刊5巻) 夫婦が守ろうとした物は何だったのか? 結婚7年目の柿野正隆と雪映夫婦。 夫はフリーのWEBデザイナーで妻は高校教師だ。 この夫婦、以前妻が…

漫画/「ヒストリエ」岩明均

「ヒストリエ」12巻はいつ出るんだああああ!? (岩明均「ヒストリエ」既刊11巻) 奴隷の身分からアレクサンドロス大王の書記官に登りつめたエウメネスの波乱万丈な人生を描く歴史漫画 月刊アフタヌーンで連載している岩明均先生の「ヒストリエ」は現在…

漫画/「ひとりでしにたい」カレー沢薫

30代の若さで何故に終活を??? (カレー沢薫「ひとりでしにたい」既刊3かん) それは伯母さんの孤独死から始まった 山口鳴海(35才・独身)は都内の美術館で学芸員をしている。 子供の頃、鳴海にはバリバリのキャリアウーマンで優雅な独身生活を送る…

漫画/「おかえりアリス」押見修造

押見修造またもや問題作か!? (押見修造「おかえりアリス」既刊3巻) 美少女になって戻って来た”慧ちゃん” 亀川洋平・室田慧(ケイ)・三谷結衣は幼稚園の時からの幼なじみだった。 同じ中学に進んだ3人は部活動も同じテニス部で、洋平は次第に三谷に恋…

漫画/「望郷太郎」山田芳裕

五百年後の世界に生き残った男が目撃するグレイトジャーニー (山田芳裕「望郷太郎」既刊5巻) シベリア鉄道を歩いて日本へ 舞鶴グループ創業家7代目で、舞鶴通商のイラク支社長・舞鶴太郎は大寒波を逃れるために妻子と共に人工冬眠に入った。 地球は未曽…

漫画/「おやすみカラスまた来てね。」いくえみ綾

すすきのの素敵なバーのマスターになったのに、なんか不甲斐ない青年の恋と仕事の物語 (いくえみ綾「おやすみカラスまた来てね。」既刊6巻) 十川善十(そがわぜんじゅう)は24才無職。 パブのバーテンダーがあまりの激務で辞めてから、店の客だった紅ち…

漫画/「7人のシェイクスピア NON SANZ DROICT」ハロルド作石

史上最高の天才劇作家シェイクスピアの謎に挑む (ハロルド作石「7人のシェイクスピアNON SANZ DROICT」既刊13巻) ウイリアム・シェイクスピアは謎の多い人物だ。 皆さまご存知の「ロミオとジュリエット」「ヴェニスの商人」「ハムレット」などなど時代…

「特攻の島」佐藤秀峰 8月だから読みたい 回天特別攻撃隊を描いた戦争漫画の傑作

(佐藤秀峰「特攻の島」全9巻) 昭和19年9月、福岡海軍航空隊予科練の渡辺裕三と関口政夫は特殊兵器の搭乗員募集に志願をした。 「一旦搭乗すれば生還を期することはできない兵器」とだけ聞かされ何も知らされないまま山口県大津島へ集められ、そこで初…

漫画/「ゴールデンゴールド」堀尾省太

(堀尾省太「ゴールデンゴールド」既刊8巻) 「ゴールデンゴールド」の舞台は瀬戸内海にある「寧島(ねいじま)」という架空の島だ。 かつてこの島は「福の神の島」と呼ばれた事もあるのだが、そんな伝説今では島民ですら知らない。 主人公の早坂流花は不登…

漫画/「ここは今から倫理です。」天瀬シオリ

(天瀬シオリ「ここは今から倫理です。」既刊6巻) 「倫理」とは何か? 倫理とは人倫の道であり道徳の規範となる原理。 学ばずとも将来、困る事はほぼない学問。 でも自分が一人ぼっちになったり、死が近づいた時には役に立つかもしれない。 「ここは今から…

漫画/「コーポ・ア・コーポ」岩浪れんじ

(岩浪れんじ「コーポ・ア・コーポ」既刊3巻) 雨が続くと気分が滅入るのお。 もお会社も行きたくないし、なんもしたくない。 全くもってエネルギーが乏しい状態で生きてるっつーのに、人に会うとエネルギーを使うからもお誰にも会いたくない。はあ~ メン…

漫画/「ダーウィン事変」うめざわしゅん

(うめざわしゅん「ダーウィン事変」既刊2巻) 主人公のチャーリーはヒトとチンパンジーの間に生まれた「ヒューマンジー」である。 ヒューマンジーなどという言葉はてっきりこの作者の造語かと思ってたら、あに図らんや既存の言葉として存在しておりました…

漫画/「レッド・ベルベット」多田由美

(多田由美「レッド・ベルベット」全3巻) この作品の舞台はロスアンゼルスで、アールとランディという二人の少年の物語なんですのよ。 アールのママはケーキ屋さんをしていたんだけど、アールが小さい時に突然亡くなってしまったの。 パパはママが死んで変…

漫画/「消えた初恋」作画アルコ・ 原作ひねくれ渡

(画アルコ・原作ひねくれ渡「消えた初恋」既刊5巻) 青木は隣の席の橋本さんに片思いしているのだが、橋本さんが貸してくれた消しゴムに「イダくん♡」と書いてあるのを見てしまいましてね、橋本さんが好きなのは前の席の井田かよっ!つってショックを受け…

漫画/「チ。~地球の運動について~」作・画 魚豊

(魚豊「チ。地球の運動について」既刊3巻) 岩明均絶賛。とな・・・ 太陽は東の空から登って西の空に沈んでゆく。 私たちのいる地球からは、空に浮かぶ天体が地球の周りを回っているように見えるんだよね。 だから昔の人が「地球が宇宙の中心にあって太陽…

漫画/「インハンド05」朱戸アオ

(朱戸アオ「インハンド5巻」) 過疎化の進んだ限界集落の村を乗っ取ろうとした新興宗教「薬師療会」で怪しげな幻覚剤を使われてから、紐倉哲は義手である右腕の幻肢痛の再発に悩まされていた。 幻肢痛は手や足の切断後に失ったはずの手足が存在するように…

漫画/「私のことを憶えていますか」東村アキコ

(東村アキコ「私のことを憶えていますか」既刊2巻) 芸能人ゴシップサイトのライターとして多忙な毎日を送る遥は独身・彼氏ナシ。 徹夜で働きお洒落する間もエステに行く間もなく、気づけば30才である。 ところが30才の誕生日に大ファンだった俳優・SO…

漫画/「兄帰る」近藤ようこ

(近藤ようこ「兄帰る」) これはなんつーか非常に地味な作品なんです。 2006年にコミックス化されてますが、最近新装版が発売されました。 さて物語はと言うと、貸し布団屋の社長の娘・真樹子の元へ一本の電話が入る所から始まる。 3年前に失踪した婚…

漫画/「記憶の技法」吉野朔美

(吉野朔美「記憶の技法」) 2016年に急逝した少女漫画家・吉野朔美が2002年に発表した作品でして、昨年実写映画化の運びとなり暇だったんで見に行きましたけど映画はなかなか良かったです。 漫画原作の実写化ってやたら多い昨今、オイ原作読んでな…

漫画/「弟の夫」田亀源五郎

(田亀源五郎「弟の夫」全4巻) 弥一と小学生の娘・夏菜(カナ)が二人で暮らす家に、マイクと名乗るカナダ人の男性がやって来た。 マイクは、弥一の双子の弟・涼二の結婚相手だった。 カナダでは同性婚は合法だ。 「パパに双子の弟!?」「てか、男同士で…

漫画/「アガペー」真鍋昌平

(真鍋昌平「アガペー」) 2019年に発売された真鍋昌平の「アガペー」は、四つの短編作品が収録されていてどれも面白いのだが、表題にもなってる「アガペー」はドルオタいわゆるアイドルオタクを描いた作品だ。 ここに登場する二名のオタク、ひろたんと…

漫画/「リアル」⑮ 井上雄彦

(井上雄彦「リアル」15巻) 車イスバスケットボールを描いた漫画「リアル」の新刊が出た。なんと6年振りだ。 かつてバスケをよく知らなかったあたしは名作「スラムダンク」を読んで、バスケのルールや用語を覚えたものですよ。 だから車イスバスケという…

漫画/「波よ聞いてくれ」⑧ 沙村広明

(沙村広明「波よ聞いてくれ」8巻) 鼓田ミナレ(27歳)は札幌のスープカレー屋「ボイジャー」の店員だが、ひょんな事から地元FM局「藻岩山ラジオ」でラジオパーソナリティーとしての道を歩み始めた。 とは言え、ラジオは週1回・50分、カレー屋は週6…

漫画/「サターンリターン」鳥飼茜

(鳥飼茜「サターンリターン」既刊4巻) まずはザックリとしたあらすじですが、主人公の加治理津子(30才)はデビュー作以降、新作がまったく書けない小説家でして、今は元担当編集者で妻のいた野田(36才)とすったもんだの末に結婚をして専業主婦のよ…

漫画/「結ばる焼け跡」天瀬シオリ

(天瀬シオリ「結ばる焼け跡」既刊2巻) 「ここは今から倫理です」の作者が描いてるから読もうと思ったのだけど、グウ(ぐうの音)戦争物か? とちょっとドン引き(笑) 1945年に太平洋戦争が終ってから戦後75年です。 当然ながらこの作者も戦後世代でしょうけ…

漫画/「北北西に曇と往け」入江亜季

(入江亜季「北北西に曇と往け」既刊4巻) この作品の舞台はアイスランドである。 北欧のアイスランドは小さな島国で、その面積は北海道と四国を合わせた程度しかない。 火山と氷河の島と言われるアイスランドには土がなくそのほとんどが溶岩で植物も少ない…

漫画/「人の息子」② あのあやの

(あのあやの「人の息子」2巻) この作品は、31歳独身の漫画家・鈴木旭が児童養護施設で暮らす9才の高嶺くんの里親になる物語なのだが、作者が里親制度について丹念に調べて描いているのがとても好感が持てる。 それと高嶺くんが実にかわいらしく描けて…