akのもろもろの話

大人の漫画読み

漫画/「波よ聞いてくれ」沙村広明

(沙村広明「波よ聞いてくれ」既刊7巻) 沙村広明さんと言えばやっぱ「無限の住人」が代表作だけど、これはまったく作風の違うものになっていて驚く。 作品のコンセプトが「今度こそ間違いなく人の死なない漫画」って事らしい(笑)が、半分くらいはふざけて…

漫画/「乙嫁語り」森薫

(森薫「乙嫁語り」既刊12巻) 今は自由な時代だから結婚するかしないかは自分が決める事だけど、かつての日本でもそうだったように女性の人生には結婚しか選択肢がない時代もあった。 この作品に登場する19世紀の中央アジアに生きる女性たちもまさにそう…

漫画/「イサック」作・真刈信二 画・DOUBLE-S

(作・真刈信二 画・DOUBLE-S「イサック」既刊7巻) 「イサック」の舞台になってるのは17世紀の神聖ローマ帝国(主に今のドイツ)だ。 三十年戦争と呼ばれるカトリックとプロテスタントの宗教戦争は神聖ローマ帝国以外の国にも波及し、やがてはヨーロッパ中…

映画/「必死剣鳥刺し」

懐かし映画をひとつ。 原作は藤沢周平の隠し剣シリーズの一篇「必死剣鳥刺し」。 主演は豊川悦司さん。 (「必死剣鳥刺し」2010年/114分/平山秀幸監督) 江戸時代の東北の小藩・海坂藩が舞台。 兼見三左エ門(豊川悦司)が藩主・右京太夫(村上淳)の愛妾で…

映画/「ジョジョ・ラビット」

(「ジョジョラビット」2019年アメリカ/109分/タイカ・ワイティティ監督) 第二次世界大戦中のドイツ。 10歳のジョジョ(ローマン・グリフィン・デイビス)はヒトラー・ユーゲントのキャンプに初めて参加するのである。 鏡に映った真新しいユーゲントの制服に…

漫画/「歩くひと」谷口ジロー

(谷口ジロー「歩くひと」) 郊外の借家に妻と引っ越してきた男。 名前はわからない。 40代くらいだろうか。 職業も不詳で子供はいない模様だ。 引っ越しの荷物も片付かないうちに、男は「ちょっと歩いてくるよ」と散歩に出かけてしまうが、妻も「は~い」と…

漫画/「坂道のアポロン」小玉ユキ

(小玉ユキ「坂道のアポロン」全9巻) 1966年、初夏。 西見薫は横須賀から長崎県佐世保市にある佐世保東高校に転校して来た。 薫は線の細いメガネ男子だ。 医学部志望の秀才で趣味はピアノ。 だが父の仕事の都合で小さい頃から転校を繰り返していた彼にとっ…

漫画/「小早川伸木の恋」柴門ふみ

「小早川伸木の恋」は柴門ふみがビックコミックで2004年から2年間連載した漫画。 確か唐沢寿明さん主演でテレビドラマ化もされてたと思う。 (柴門ふみ「小早川伸木の恋」全5巻) 小早川伸木は35歳だ。 彼は大学病院に勤務する外科医で、美しい妻と5歳の娘が…

漫画/「プラネテス」幸村誠

(幸村誠「プラネテス」全4巻) 謹賀新年(遅ればせながら) 年明けは明るい作品をと思ったけど、そもそも作風が暗いものばかり好みなので悩んでしまって。 実は私の今年のテーマは「愛」なのです。へへ 2020年は「愛」について考えてみようと思っております…

漫画/「昭和天皇物語」能條純一

(能條純一「昭和天皇物語」既刊5巻) 2017年にこの漫画の連載がビックコミックオリジナルで始まった時、実はあまり読む気持ちがしなかったのである。 昭和天皇はつい最近の人物だし伝記を漫画で描いたとて何か目新しさがあるとも思えん。 まあ天皇を漫画に…

映画/「幻の光」

懐かし映画をひとつ。 たまには邦画。 (「幻の光」1995年/110分/是枝裕和監督) 宮本輝の小説を1995年に是枝裕和監督が映画化。 主演は江角マキコさん。 尼崎の工場町で暮らすゆみ子(江角マキコ)は25歳で郁夫(浅野忠信)と結婚した。 工場で働く郁夫との…

漫画/「ブルーピリオド」山口つばさ

(山口つばさ「ブルーピリオド」既刊6巻) いよいよ受験が近ずいてくる時期だのお。 自分が受験生だったのは遥か昔の事だけど、冬の町にイルミネーションが灯る頃になるとあの頃の心もとない気持ちとか思い出して胸が締めつけられるのよ、いまだに。 どうも…

漫画/「神々の山嶺」 作・夢枕獏 画・谷口ジロー

(作・夢枕獏 画・谷口ジロー「神々の山嶺(いただき)」既刊5巻) わざわざ説明するまでもないが、エヴェレストは世界最高峰の山だ。 この山が初登頂されたのは1953年、ニュージーランド人のヒラリーとネパール人シェルパのテンジンによってである。 しかし…

漫画/「ヘウレーカ」岩明均

(岩明均「ヘウレーカ」) 岩明均が「ヒストリエ」に先がけて2001年から2002年に描いた①巻完結の歴史漫画。 タイトルの「ヘウレーカ」とはアルキメデスがシチリア島のシラクサの王様から金の王冠の純度を調べるように命じられ、風呂に入って湯が溢れるのを見…

漫画/「有害都市」筒井哲也

(筒井哲也「有害都市」上・下巻) 2019年、東京ではオリンピック開催を控えて環境浄化が声高に唱えられるようになり、猥褻なものやいかがわしいものを排除しようという風潮が起こっていた。 そんな中、国会ではある法案が可決された。 「有害図書類指定制度…

本/「聖の青春」大崎善生

(村山聖/1969年~1998年/将棋棋士) かつて「東の羽生、西の村山」と羽生善治と並び称されながら29歳で亡くなった将棋棋士・村山聖(むらやまさとし)を描いたノンフィクション小説である。 2016年の映画化では、村山聖を演じた松山ケンイチさんが20㎏増量で…

映画/「マイ・ビューティフル・ランドレット」

(「マイ・ビューティフル・ランドレット」1985年イギリス/98分/スティーヴン・フリアーズ監督) 感想を書きたいと思っている映画がたまってしまって困るのお。 この作品はちょっと前に、LGBT映画二本立てつー事で「WEEKEND」と同時に鑑賞。 日本では1987年に…

漫画/「ばるぼら」手塚治虫

(手塚治虫「ばるぼら」全2巻) 実写映画化の話を聞き、つい読み返してしまった。 手塚治虫が1973年から74年に発表した「ばるぼら」は不思議な物語である。 書き出しが良いので引用してみる。 都会が何千万という人間を飲み込んで消化し、垂れ流した排泄物…

映画/「プロメア」4Ⅾ

(「プロメア」4D版/2019年日本/今西洋之監督)先月「プロメア」の4D版を見ましてね、6月に2Dの感想を書いたのだけど、あまりの薄っぺらな感想を恥じ思わず削除したれと思った今日この頃。 もう私ったら何を見てたのかしら? できればなかった事にしたいけど…

漫画/「宮本から君へ」新井秀樹

9月末から劇場公開された池松壮亮くん主演の映画「宮本から君へ」の原作は、1990年から1995年のバブル期に連載された漫画作品だ。 正直申し上げてこの漫画知らなかったのだが「その時代の人に最も嫌われた漫画」という漫画紹介の一文があったのに、なんか惹…

10月の覚え書き/「日本の四季がなくなる日」

今月も終わりだから、10月の出来事や読んだ本・漫画・見た映画など忘れないように残しておこう。 先月は仕事が忙しくて休日が少なかったけど、今月は平穏。 でもなんか疲れが取れない。 老化でしょうか。 10月某日、カレーを作ろうと思い材料を買いに行った…

映画/「ブエノスアイレス」

懐かし映画をひとつ。 (「ブエノスアイレス」1997年香港/ウォン・カーウァイ監督) まあいわゆるゲイ映画ですね。 それもレスリー・チャンとトニー・レオンの香港2大スターがゲイカップルを演じた贅沢な映画。 私的には今まで見たゲイ映画の中で一番好きな…

漫画/「インハンド」朱戸アオ

山下智久くん主演でテレビドラマ化もされた漫画「インハンド」は天才寄生虫学者・紐倉哲とその助手・高家春馬が医療を巡る難事件に挑むミステリーだ。 (朱戸アオ「インハンド」既刊2巻) 東京都内で天然痘を疑う患者が次々と発生し、感染者は12名、死者は2…

漫画/「予告犯」筒井哲也

「予告犯」は2011年から2013年まで連載された(今は無き「ジャンプ改」にて)サスペンス漫画で、実写映画化もされてるようだ(見てないけど) (筒井哲也「予告犯」全3巻) いきなりショッキング過ぎる冒頭。 インターネットの無料動画サイトに新聞紙を頭に…

漫画/「無限の住人」沙村広明

(沙村広明「無限の住人」全30巻) ある剣術道場の一人娘・浅野凛は突然現れた剣術集団「逸刀流」によって、父を惨殺され母は凌辱された後連れ去られてしまう。 その二年後、16歳になった凛は父の墓前で復讐を誓うが、いかんせん剣術の腕は上がらず必殺技(笑…

映画/「Girlガール」

2018年制作ベルギー/105分 15歳のララ(ビクトール・ポルスター)は男性の身体に生まれたトランスジェンダーだ。 彼女はバレリーナを目指していて、父親と年の離れた小さい弟と共に難関のバレエ学校へ入る為に引っ越してくる所から話が始まる。 まずね、こ…

漫画/「惡の華」押見修造 

(押見修造「惡の華」全⑪巻) 実写映画が現在公開中だが見るかどうか思案中・・・ 「惡の華」の主人公は春日高男くんという中二の男子だ。 春日くんは、成績はまあ中の下くらいでクラスではあまり目立たない存在だ。 彼は読書が好きで愛読書はボードレール…

本/「贅沢貧乏のマリア」群ようこ

1987年に84歳で亡くなった作家の森茉莉は文豪・森鴎外の娘だ。 (森茉莉 1903年~1987年 小説家・エッセイスト) 森家の長女として生まれた茉莉は父親からも母親からも可愛がられて育ったが、ことに父の鴎外は茉莉にとって偉大な恋人であった。 鴎外は茉莉を…

9月の覚え書き/混浴大露天風呂「宝川温泉」とダムカレー

ああああ、もう9月も終わりか~ いや~時のたつのは早いなあ~。 なんか加速度的にBBAになってる気がする今日この頃。 9月の出来事や読んだ漫画見た映画など忘れないように残しておこう。 9月某日、野暮用で実家に帰ったついでで群馬県みなかみ町の「宝川温…

その歌声に神が宿る ボーイソプラノにまつわる話

ちょっと前だけど、ネットニュース見てたら秋篠宮家の佳子さまがオーストリアのウイーンを公式訪問してて「ウイーン少年合唱団」と交流なんてものをしてたね。 それにしても、以前は女性誌なんかが随分と雅子さまをディスってたけど最近はもっぱら矛先は秋篠…