某月某日。
書店をウロウロしていて、なんとなく「月刊ムー」を購入してしまった。
江戸時代。
常陸の国の海岸に流れ着いた円盤形の船。
乗っていたのは髪の長い異国の女性だった。
船には見慣れない文字のようなものが書かれていた。
「虚船(うつろぶね)事件」として知られるこの出来事は、江戸時代のUFO飛来事件とも言われている。
江戸時代、好事家たちは奇談なるものを求め、その情報を共有するために一種のサークルが作られた。
「南総里見八犬伝」で有名な滝沢馬琴は「兎園(とえん)会」なる会合を月一で開き、メンバーは今で言う都市伝説を披露し合い盛り上がったという。
馬琴はそこで仕入れたネタを文章にしたためた。
名付けて「兎園小説」。
この中に、ある重大な事件が図版と共に記されている。
記事のタイトルは「虚船の蛮女」。
時に享和3年(1803年)春、
常陸の国の浜に一隻の「虚船」が流れてきた。
それは香箱のような形で、高さは約3・3メートル、直径約5・5メートルで、天井はガラス張りで隙間には松脂が塗られ、船底は鉄板を重ねた強固な作りになっていた。
乗っていたのは異人の女性で言葉はまったく通じず、約60センチ四方の箱を持っていた。
そして船の中には「△王十△」のような蛮字が書かれていた。(ちなみに蛮とは異国の意)
どうしたらいいのか困り、蛮女を元の「虚船」に乗せるとそのまま沖へ押し戻してしまった。という・・・
こりゃまた不思議な話ですな~
ま、なんにしても、信じるか信じないかはあなた次第なんですが、「虚船」で検索すればWikipedia先生にも載ってるんですよ。
この虚船はUFOなんじゃないかって言われているらしい。
これぞムーですなあ。
この文章を書いている飛鳥昭雄氏は、ムーで著名なサイエンスエンターティナーでして、数年前、秘密組織( ゚ロ゚)!!を通じてベルギー王室に伝わる古い木箱の謎の文字の画像が送られてきたという事です。
こ、これは!
それを見た飛鳥氏は言葉を失った。
紛れもなくそれは「虚船事件」の宇宙文字だったのだっ!
「虚船事件」を長年研究している岐阜大学の田中嘉津夫名誉教授によると、事件の現場は常陸の国、舎利浜。現在の茨城県神栖市波崎舎利浜である事がわかっています。
養蚕発祥の地である常陸の国には、蚕影山大神またの名を金色姫として祀られる養蚕の神様がおりますのや。
伝説によりますと、金色姫はインドから桑で作ったうつぼ船に乗って流れ流れて常陸の国の豊浦湊に漂着し、地元の漁師が救ったが亡くなってしまった。姫の遺体の入った唐櫃から蚕が生まれて、それが養蚕の始まりである。という・・・
天竺から日本に色んな文化が伝わって来たのよね。
この「うつぼ船」とは「靱船」であり、または「空船」や「空穂船」とも書き「虚船」と同義です。
じゃあ「虚船事件」の元ネタは金色姫伝説なのですかね。
律令制時代より、養蚕から服飾業を一手に担って来たのは渡来人の「秦氏」であります。
柳田國男大先生もご指摘しているように、「空船伝説」の背景には渡来人あり、なんですわ。
聖徳太子の側近でもあった秦河勝の子孫を自称する世阿弥の「風姿花伝」によれば、欽明天皇のころ、大和で洪水が発生し流れついた壺の中に子供が入っていた。子供は欽明天皇の夢枕に立ち、自分は秦の始皇帝の生まれ変わりだと称した。天皇は子供に秦という姓と川から助かったという事にちなみ河に勝ったという意味で河勝とした。という・・・
高貴の血脈に生まれた者が事情によって捨てられた子供だったという話は、神話学でいう「貴種流離譚」すなわち「流され王の伝説」ですが、そのルーツは「旧約聖書」に遡るという説があります。
生まれて間もない頃、モーゼは葦船に乗せられてナイル河に流されました。
モーゼの名前はヘブライ語で「マーシャー(川から引きあげた)」という言葉に由来すると「出エジプト記」には記されています。
これは秦河勝の名前の由来とまったく同じではないか。
ってなわけで、秦河勝とは大預言者モーゼなのだ!
極論ですな。(ー_ー;)
しかし秦氏はユダヤとおおいに関連性があると言われていて、秦氏の拠点である京都の太秦には、秦氏が氏神を祀った大酒神社がありますが、大酒は大避あるいは大闢とされ、この大闢とは中国ではダビデを意味しています。
はてさて、果たして「△王十△」という「虚船」の文字は宇宙文字なのでしょうか?
「兎園小説」には、最近浦賀沖に現れるイギリス船にも似た文字があると書かれています。
馬琴は蛮女はロシア人と見ていたようです。
どうも見慣れぬ英語やオランダ語を目にした江戸時代の日本人が曖昧な記憶を元にアルファベットを再現しようとして「△王十△」になったんじゃないでしょうか。
なら問題は、何語かって事ですな。
いやー、どうも2800年前頃の古代ヘブライ文字が書かれたメシャ碑文に当てはめてみると、「飛鳥」という言葉になったというんですわ。
メシャ碑文からの~古代イスラエルからの~「イスラエルの失われた10支族」と来たのお~
「イスラエルの失われた10支族」とは、旧約聖書に記されたイスラエルの12部族のうち、行方が知られていない10部族を指します。
そしてまあ大和朝廷を樹立したのが、2700年前にアッシリア人に追放された「イスラエルの失われた10支族」だというね。いわゆる日ユ同祖論ですわ。
アスカとはアルザル、北欧神話ではアースガルドであり、チベット密教では「シャンバラ」と呼ぶ。
キタコレ、シャンバラ。
ダライラマ14世も実在すると語るシャンバラ。
20世紀にシャンバラに到達したと噂される画家のニコライ・レーリッヒは未確認飛行物体に遭遇しています。
チベットから帰ったレーリッヒは、神秘的な絵画を多く描くようになりシャンバラからの使者を描いた絵もいくつかあり、使者はみな箱を手にしています。
神聖な箱、すなわち「シャンバラの聖櫃」は複数あることがわかっています。
「シャンバラの聖櫃」を手にした者で現時点で判明しているのは3人。
ソ連のスターリン、中国の毛沢東、ベルギー王室のアルベール1世です。
そして現在は、ベルギー王室とロシアのプーチン、中国の習近平が継承しているのです。
しかし忘れてはなりません。
「シャンバラの聖櫃」は正しき者にとっては祝福の護符となるが、邪悪な者にとっては呪詛の霊符なのです。
我欲によって世界支配をしようとすれば必ず呪われます。
ロシアのウクライナ侵攻で再び彼らが姿を現すかもしれないのです。
蛮女が持ってた箱は聖櫃だったんだね。
ツッコミどころ満載でして話がアチコチ飛ぶ割には、最後はプーチンのウクライナ侵攻への非難でまとめてるのが上手い。
そもそもこれはノンフィクションなのか?
荒唐無稽のようでいて、シャンバラとかは惹かれますな。