実は忍者は今でも存在していて、秘密裏に暗躍している。
現代に生きる忍者奇譚「アンダーニンジャ」8巻読みました。
前巻まで
アンダーニンジャ側についた猿田による講談高校での虐殺が始まる。
鬼首と鈴木が迎え撃ち加藤も参戦するが、完全透明化する「摩利支天」をまとった猿田に苦戦し、鈴木は片足を切断。
惨劇は拡大していく。
一方、楊紀伊(やんきい)学園の屋上では、九郎と日比が敵の本丸である山田と決着をつけようとしていた。
前巻の感想はコチラです
さて、山田と日比ですが、山田さんとてもかわいいんですのに異様に力が強くて、日比ったらまったく歯が立たないんですわ。
自分の頭をミリミリと素手で握りつぶされそうになり、脳裏には走馬灯のように師匠の禿げ頭が浮かんだその時、
「あっ!ゴメンゴメン。君は殺しちゃダメだった」
と手を離す山田さん。(ん!?どゆこと?)
じゃあ次は九郎くんね、みたいな軽いノリでご指名され、ついに九郎が前に出ます。
ついに九郎が刀を握った
かっこよ
現代忍者の刀はドローンが運んで来るのです。
あと、忍び装束はパーカーです。
九郎と山田は刀で一騎打ちとなり、屋上には緊張感が漂います。
先にタイマンに名乗り出た日比が、山田の尋常じゃない強さに全然歯が立たないのを見てたんだから、なにか奇策があるに違いないよね。
それにしても、下忍の悲哀っつーか、彼らは任務にあたるのに機密保持のため最低限の情報しかもらえません。
何をすればよいのかもハッキリわからない中で、命がけの戦いをしなくてはならないんですよね。
ふと見ると、スカートから覗く山田さんのおみ足は筋肉が異様に盛り上がってまして、もう化け物ですな。
一方、片足を切断された鈴木は戦線離脱し、順風耳に導かれ女子高生の野口と佐藤に助けられながら講談高校脱出を図ります。
講談高校の体育館の下には地下に続く階段がどこまでもありまして、巨大な地下空間にたどり着くのです。
足が痛々しい フツーの人なら歩けません
なんと!この巨大な空間に、かつてアンダーニンジャの偽札工場があったというね。
それは80年代のこと。
地上ではみんながバブルとか言って浮かれてる間、地下でUNはせっせと偽札を作っていました。
政府が偽札に気づいたのは、バブルがはじけ日本経済が停滞した90年代になってからで、UNは莫大な資金を手に入れていました。
偽札工場の存在にようやく気づいたNINとUNとの戦いは熾烈を極め(まだ「遁」がない時代だった)工場で働いていた者たちはNINに容赦なく殺されたのです。
ウーム、NINとUNにはそんな血みどろの因縁があったんだぞ。
しかしそんな事を語られても、二人はただの女子高生ですよって、ビミョーな反応。
ってか、こういう時って人は思考停止してしまうもんです。
こんな修羅場に平和ボケな女子高生キャラを配置して、温度差でおかしな空気感を作るのがこの漫画の妙味です。
ねえ、あんたたち
この空間て偽札作りには広すぎるって思わへん?
なんでも偽札作りにおいて印刷機やインクは簡単に入手できるけど、実は最大の難問は印刷する「紙」だそうで、そのためこの地下にはNINもビックリの巨大な製紙工場があったんだそうな。
さてその頃、講談高校では屋上へ逃げた猿田を鬼首と加藤が追いつめようとしていましたが、その上空で控えていた「遁」に予期せぬ出来事が・・・
すごい汗
あろうことか「遁」にUNの何者かが侵入したと言うのです。
そりゃあ汗もかくってもんよ。
でもねえ「遁」はレーザー兵器搭載の人工衛星でして、宇宙空間にあるんですのよ。
そりゃま「遁」のコントロールを奪われたら大変な事ですが、中にはNINの忍者20万人の個人情報データがある事が判明。
個人情報かあ。
宇宙空間じゃハッキングも出来ないもんね。
まさか人口衛星に侵入するなんて、UNやらかしとるなー
ってなわけで、もう忍研は「遁」の破壊を進言するしかないわけ。
そうとも知らず、九郎は山田と死闘。
化け物認定された山田を倒すには一太刀で決めるしかない。
両者はジリジリと間合いを詰める。
九郎の一刀が閃き、山田の鼻先を削いだ。
エアバック発動!
これで山田の刀を受け止めたのかと思われましたが、これがよもやまさかの敗北でして、九郎は殺害されます。(この戦いの詳細は後に九郎の弟の十二郎が分析)
ええ!?でも主人公だよー
これはもしかして、忍者の幻術的な催眠術で、九郎が敗けて死んだように信じこませてるだけだとか。
だって主人公だよー
「アンダーニンジャ」というタイトルなんですから、死んだと見せかけて別人になりすましUNに潜入するとかさ。
その九郎が死亡する1分前、猿田によって鬼首は死亡。
加藤の段ボールロボ「キューブ」に捕捉された猿田は、「遁」のレーザー兵器で音もなく燃え尽き、講談高校も瓦礫の山と化します。
NINの最高幹部「七人衆」
その「遁」を失う事はUNへの圧倒的な優位を失う事で、NINには大きな痛手です。
それにしてもこの人たち┐(´д`)┌ヤレヤレ
NINのトップの若返りを狙う人たちはもっと頑張れや。
人間も老化するけど、組織も老化します。
どうも巨大化したNINは、内部から情報漏洩があったり、猿田のような抜け忍が引きも切らず弱体化しつつある所をUNに突かれてる気がします。
猿田が最後に言った「佐々魔隊長を見た」という点も気になる所です。
「七人衆」は最高統帥機関大忍営の設置を決定。
NINは正式に戦時体制へと移行します。
九郎のアパートでは、大野さんと川戸さんと瑛太の三人で献杯です。
今朝あいさつしたのにもういないなんてと、みんなしんみりと九郎の思い出に浸りますが・・・
あんまいい思い出ないわって
まあこの作品の場合はこうでしょう。
悲しまれてもね。
この後この三人は九郎の思い出話よりも、山田さんのおっぱいが海辺の海水に濡れた砂の山のように固かった(瑛太のたとえが絶妙)話で盛り上がりました。
そうして九郎の死で突然現れたのは・・・
雲隠十二郎(推定16才)NIN少年上級部隊最強
雲隠十一(推定16才)十二郎の双子の姉 くノ一最強
雲隠十郎(推定20才)NIN最強
なんか九郎の穴を埋めるべく、十、十一、十二がワラワラと登場。
ええ!?クローンなの?
前巻に引き続き今巻もサクサク早い展開で面白かったです。
あれだけ学校メチャクチャにしといて、ガス爆発で隠蔽ってえらいこってすわ!