8月某日。
映画「木の上の軍隊」と「雪風YUKIKAZE」をハシゴして鑑賞したナリ。
外は猛暑だけど中に入れば涼しいなー
「木の上の軍隊」は太平洋戦争末期の沖縄戦を舞台に、終戦を知らずにガジュマルの木の上で2年間も生きはった日本兵2人の実話を基にした物語です。
同じく「雪風YUKIKAZE」も実在した海軍の駆逐艦の物語です。数々の戦場に出る度に必ず帰還してくるので「幸運艦」と呼ばれるようになった雪風の人間ドラマです。
なんとなく2作品ともマイルド戦争映画でしたね。

「木の上の軍隊」あらすじ
主な登場人物:
山下:戦闘経験豊富で厳格な上官。めっちゃ軍人。
安慶名:島の人で新兵。のんき君。
1945年。沖縄の伊江島。
日本軍の根こそぎ動員で飛行場建設に従事させられる島民。
軍人は威張りまくってやな奴らだ。
米軍の空襲が始まると米軍に奪われるのを恐れた日本軍から飛行場の破壊命令が出る。なんですの?
ついに米軍が上陸。
圧倒的な戦力を前に島は壊滅状態になってしまう。
山下と安慶名の2人だけが、これぞ沖縄という大きなガジュマルの木の上に隠れ生き残る。
山下はここで援軍が来るまで待つと決める。
しかし喉は乾くし腹は減る。いつ来るの援軍。そんなもん来やせんがな。
米兵の目をかすめ木の側にある死体から水筒や食えそうなものを物色するも、死体は米兵がどこかへ運んで行ってしまう(あれは埋葬してくれたのかな)
もう空腹が限界の安慶名は、山下に反対されても食料を探しに行くと言い出す。
まあ米兵に見つかればヤバいけんども、木の上に隠れててもどうせ餓死だし・・・・
安慶名を山田裕貴さんが、山下を堤真一さんが演じています。
まずガジュマルの木ってでかいんすね。
大人2人が寝られるスペースがゆうにあって樹上生活するためにあるような樹じゃないですか。
これは井上ひさし原案の舞台劇がベースだそうでして、2人の会話劇で話が進んでいきます。
内地からやってきた典型的な軍人の山下と、島から出た事がなく、なんで戦争してるのかわからないといった感じの安慶名は、まったく対照的で年齢も親子ほど違います。
朴訥で呑気な安慶名は、山下が厳格な中にも人間味があるからよかったけど、小野田さんのような上官だったら成敗されてると思うよ。この非国民が!つって。
しかし沖縄の森の中って自然に食べられる物って案外ないんだね。
安慶名がソテツの実で餅を作ったけど、食べられるまでにすごく手間がかかるのです。
木の上に隠れながら、ひたすら飢えと戦い、来ない援軍を待ちながら2年も経過し、実はその間に戦争は終わっていたのですが、それも知らなかったのです。
どうやって木の上に隠れながら2年も生き延びたのか。
後は劇場でご覧くださいな。(投げやり)

「雪風YUKIKAZE」あらすじ
主な登場人物:
艦長:冷静沈着。卓越した操艦技術。(でっかい三角定規で敵艦からの艦砲射撃の弾道を予測)
先任伍長:男気。雪風の乗組員をまとめる皆の兄貴。
井上:先任伍長を慕う少年兵。
ほか多数:
太平洋戦争下、駆逐艦「雪風」は戦場に出ても必ず帰ってきた。
駆逐艦は高速で機動性に優れた小型の軍艦。
艦隊の先陣を切り魚雷戦を仕掛け、敵戦闘機の攻撃から主力艦を護衛する、小さいけれど使える奴だ。
しかも「雪風」は任務を果たしながら、最後まで戦場にとどまって沈没する船から海に投げ出された仲間を救助して帰って来るのだった。
時には敵も救ってやる。
それは竹野内豊さん演ずる艦長が武士道を重んずるからでして。
またこの方の操艦技術が巧みなので「雪風」は絶対沈まない。
あと乗組員をまとめる先任伍長(玉木宏さま)が兄貴分で、めっちゃチームワークよいです。戦時中なのに爽快すぎん?
駆逐艦って「大和」や「武蔵」のような大戦艦と違いスター性はないが、「雪風」は敵味方問わず多くの人命を救って戻ってくるのでいつしか「幸運艦」と称されるようになるのです。(もはやレジェンド)
その「大和」が最後を迎える天一号作戦でも「雪風」は生還しました。(端折りすぎ)
死ぬために出撃した「大和」より人を救うことを考える「雪風」が生き残るのは実に考えさせられます。
奇しくも2作品とも「生きる」ことと「後世に繋いでゆく」ということがテーマのようです。
戦後も80年ともなると、戦争映画もマイルド感が増しますね。
大和の最後や特攻隊の出撃のような、かつての死を勇壮で美化した演出は影を潜め、残酷描写もそこまでありません。
2作品とも戦闘そのものを描いたものではないからです。
しかしながら昨今は、「あの時代の人たちの死があったからこそ今の時代の平和があるんだよね」と着地点がパターン化。
それはもう間違ってはいませんけど。
戦争経験者というのはもう本当に少ないんですよね。
我々が戦争を知るには映画を見るしかないわけですが、戦争を知らない層が多数派になり戦争映画も変遷していくものかもしれません。