十年ひと昔と申しますが、仮面ライダークウガ22年も前になりますなあ(遠い目)
2000年1月から放映された仮面ライダークウガは、テレビシリーズでは仮面ライダーBLACK RX終了から実に10年4カ月振りの復活となり、平成仮面ライダーシリーズの第1作目にあたります。
クウガでは昭和ライダーへのオマージュとこだわりを盛り込みつつも世界観は一新されていて、その最たるものはライダーがお約束の改造人間ではない事です。
古代遺跡で発見された装飾具アークルによって、超古代の戦士から力を受け継いだ主人公の五代雄介が戦士クウガに変身いたします。
しかもクウガが死闘を繰り広げるグロンギは、殺人ゲームゲゲルに興じる謎の怪人集団で、ショッカーのように世界征服を狙ってるわけじゃないのです。
物語は現代に復活したグロンギを未確認生命体と名付け警察組織が立ち向かう展開で、その中で一条薫刑事と五代が心を通じながら連携して戦う骨太ドラマになっております。
平成ライダー恒例の強化フォームの誕生
仮面ライダークウガ マイティフォーム(クウガの基本フォーム)
冒険家・五代雄介が古代リント族の伝説の戦士クウガの変身ベルト「アークル」を受け継ぎ、その神秘の力によって変身する。
人間の数十倍の運動能力と感覚を備えた超人で身体能力を生かし武器を使わず肉体のみで戦う。
変身者は若き日のオダギリジョーさんだ!
五代雄介 24才
職業 冒険家 喫茶ポレポレにてバイト
家族 五代みのり(妹) おやっさん(キタロー)
改造人間じゃなく古代文明の戦士という設定が、なんだか伝奇的で面白いです。
神秘の力が宿った霊石アマダムが発っする物質を、原子・分子レベルで分解と再構成をする事によりクウガは様々な形態に超変身します(なんでも超をつけたがるね)
また蘇生させるために受けた電気ショックがアマダムに影響を与え4つのライジングフォームが生まれちゃったり、さらに覚醒し全部で11バリエーションと進化していきます。
今では見慣れたフォームチェンジですが、敵に合わせてフォームを選択し戦い方を変えるのはクウガから始まったのです。
昭和では変身ベルトとバイクで戦う画一的な展開でしたが、新しい変化が与えられた事でクウガのアクションシーンは大変盛り上がりました。
でもそれだけじゃなく、クウガのフォームチェンジにはドラマ性がありました。
五代が初めてクウガへ変身した不完全な状態の白いクウガ(グローイングフォーム)から、強い決意を見せた時の赤いクウガ(マイティフォーム)へと、フォームチェンジは常に五代の心情の高まりとシンクロしています。
五代の恐れや戸惑いや緊張、そして成長とリンクしながら、ドラマチックに体現して見せたのです。
イケメン揃いの複数ライダー制
仮面ライダークウガの次に、シリーズ生誕30周年記念として作られたのが仮面ライダーアギトですな。
クウガの2年後が舞台とされ、コレ子供番組?と思うほどの複雑なミステリー仕立てになっています。
連続猟奇殺人事件の捜査にあたる刑事・氷川誠。
変身してしまう自分の肉体に恐怖しながら謎を追おうとする葦原涼。
記憶喪失でありながら、未確認生命体アンノウンに本能の赴くまま戦いを挑む津上翔一。
3人ともかっこよ。
この3人の物語をそれぞれ同時進行させながら、一つの謎が解けるとまた新たな謎が現れるという形でストーリーが展開します。
仮面ライダーアギト グランドフォーム
角が開閉するギミック。
クウガとの見分け方は角が二つに分かれてるのがアギト、三つに分かれてるのがクウガ(微妙)
さて、アギトとは何者なのでしょうか?
実はアギトは光の力からもたらされた知恵を引き継ぐ、人類の進化した姿だったのです。
人類を創造したとされる神には光の力と闇の力があり、アンノウンは闇の力の使徒と言うべき存在で、アギトとなる可能性を持つ人間を殲滅しようとします。
変身者は賀集利樹さんだ!
津上翔一 21才
記憶を失い倒れていた所を保護され美杉家に居候
アギトもクウガと同じ様に伝奇的な出自で、津上翔一の成長とリンクしながらフォームチェンジしていきます。
アギトと並行して登場するのが、不完全なアギトとして覚醒してしまったギルスです。
仮面ライダーギルス
葦原涼がバイク事故の衝撃で不完全なアギトの力に覚醒した姿
劇中エクシードギルスにバージョンアップ
完全体じゃないから、ギルスに変身する度に涼は肉体を蝕まれてしまう。
変身者は友井雄亮さん!
葦原涼 20才
職業 大学生
変身解除後は後遺症として老化現象が進行。
恩師からも恋人からも拒絶され放浪。傷だらけ。
演者の友井さんは2019年文春砲を食らって所属していた純烈を脱退し引退されました。
まあ余談なのでここでは書きませんが、個人的にアギトの中では葦原涼とギルスが大好きだったので残念でしたね。
さらに、人間が作った仮面ライダーであるG3が登場し(変身者は要潤さん)専用のサポート車・Gトレーラーに積載されたG3スーツを変身ではなく装着します。これも面白いよ。
さらにさらに、後半にはもう一人のアギトであるアナザーアギトも参戦し、イケメンライダーたちが時に争い時に共闘する群像劇スタイルが出来上がったのです。
そんなわけで、仮面ライダークウガと仮面ライダーアギトの2作品は味わいこそ違うものの、フォームチェンジと複数ライダー制の導入で、この後に続く平成ライダーシリーズの基礎を築いたと言えましょうな。と、したり顔で終わる。