akのもろもろの話

大人の漫画読み

漫画

漫画/「イサック」9 作・真刈信二 画・DOUBLE-S

(作・真刈信二 画・DOUBLE-S「イサック」9巻) 「イサック」の舞台になってるのは17世紀の神聖ローマ帝国で、ちょいとマイナーな三十年戦争が主題である。 物語はボヘミアにおけるプロテスタントの反乱をきっかけに勃発した、三十年戦争の第一期「ボヘミ…

本/「ルーヴルの猫」松本大洋

(松本大洋「ルーヴルの猫」上下巻) パリのルーヴル美術館は世界で最も入場者数の多い美術館で毎年800万人を超える人が訪れる。 2012年には年間来場者数が一千万人を越えそのうち7割は海外からというパリ観光の代表的なスポットだ。 数々の名作だけ…

漫画/「インハンド」04 朱戸アオ

(朱戸アオ「インハンド」4巻) 自然豊かな山あいの村・久地木村へフィールドワークに出た紐倉一行である。 山でトラップを仕掛けて野ねずみを捕らえ寄生虫を調べると言う紐倉は「新種の吸虫を見つけるぞ」とか楽しそうだ。 潤月は民宿の主人に教わりながら…

漫画/「ゴールデンカムイ」22 野田サトル

(野田サトル「ゴールデンカムイ」22巻) 遅ればせながら6月19日発売の「ゴールデンカムイ」22巻の感想をば。 世の中がコロナや豪雨災害で大変な時ですが、あたしにも家族の病気という試練が訪れて先月からなかなかブログが更新できませぬ。 まあそんな…

漫画/「私の少年」8  高野ひと深

(高野ひと深「私の少年」8巻) 以前書いた感想はコチラでございます。 www.akirainhope.com 真修は高校生になったのお。 「私の少年」は18才も年の離れた大人の女性と少年の交流を描いたものだ。 二人が出会った時は聡子は30才で真修はまだ小学生だった…

漫画/「町田くんの世界」安藤ゆき

(安藤ゆき「町田君の世界」全7巻) 町田くんは16才の男子高校生。 地味で物静かなメガネ。 見た目は勉強できそうだけどできない&運動苦手。 真面目だけど要領が悪くて不器用。 という全然モテ要素のない男の子。 でもなぜだか彼は周りの人たちから愛さ…

漫画/「人の息子」あのあやの

(あのあやの「人の息子」既刊1巻) 鈴木旭(31才・独身・漫画家)には3年前の雪の日に忘れられない思い出があった。 その頃子供好きの鈴木は保育士をしていたのだが、一人の園児の母親がいつまで待っても迎えに来なかったのである。 5才の男の子高嶺く…

漫画/「亜人」16  桜井画門 

(桜井画門「亜人」16巻) 亜人はどう生まれたのか? 佐藤さんとの決着はつかないまま、舞台はいまだに入間基地である。 基地の内部は、永井くんが起こしたフラッド現象により大量のIBMが放出されてビックリなのに、嬉々として同調した佐藤さんのせいで、禍…

漫画/「血の轍」第8集 押見修造

(押見修造「血の轍」第8集) たぶん静子ママのセーラー服姿が表紙の第8集。 「血の轍」は中学2年の静一と母親の静子との母子関係を描いた作品で、母親はいわゆる毒親である。 母親は第①集で登場した当初は中学生の子がいるとは思えないほど若く可憐に描…

漫画/「夏目アラタの結婚」乃木坂太郎

(乃木坂太郎「夏目アラタの結婚」既刊2巻) 世の中には色んな形の結婚があると思うけど、ここに登場するのは獄中結婚でして、なんとヒロインは死刑囚なのだ。 たとえ死刑囚であっても婚姻の権利はあるのだが、死刑囚と結婚する人の心理ってフツーの人には…

漫画/「アマネギムナジウム」古屋兎丸

(古屋兎丸「アマネギムナジウム」既刊6巻) 球体関節人形は関節部が球体によって形成された人形で、自在なポーズを取らせる事ができるのが特徴だ。 何より驚くのは人形とは思えない極めて人間に近い精巧さとその美しさで、肌の質感から瞳から毛髪から人形の…

漫画/「ゴールデンカムイ」21 野田サトル

(野田サトル「ゴールデンカムイ」21巻) ホロケウオシコニ 「オオカミに追いつく」 アシリパの母が夫であるウイルクに名付け、ウイルクがアシリパに教えた、三人だけしか知らないウイルクのもうひとつのアイヌ語の名前。 いったいこの名前がどう金塊の隠し…

漫画/「水は海に向かって流れる」田島列島

(田島列島「水は海に向かって流れる」既刊2巻) 2014年に「モーニング」に彗星のように現れた(そう見えたんデス)田島列島の「子供はわかってあげない」はいい作品で映画化もされたようだけど、まずまず寡作でしてね。 次は何を描くのかな?と思ってるう…

漫画/「鬼滅の刃」吾峠呼世晴

(週刊少年ジャンプ公式サイトより) 店頭で在庫がなくなるなど異例のヒットをして話題になってたけど。 実はあたしはジャンプを愛読してますので、この作品の第一話が掲載された時も初めて表紙を飾った日の事も覚えてる。エヘン。 まあ、人間が鬼と戦うスト…

漫画/「ひばりの朝」ヤマシタトモコ

(ヤマシタトモコ「ひばりの朝」全2巻) 日波里は中学二年生の女の子。 学校でハブられてるひばりは母親のいとこの完の部屋で放課後を過ごすようになるが、完の彼女の富子はひばりに嫌悪感を持つ。 ひばりが中二とは思えない肉感的で大人びた容姿の女の子だ…

漫画/「へうげもの」山田芳裕

(山田芳裕「へうげもの」全25巻) この物語の主人公の古田織部は戦国から江戸時代にかけて生きた武将で、千利休の弟子でもあった茶人である。 茶人て言うからシブいお人を想像してたんだけど全然違くて、なんかハラがチギれるほど面白い人なのよ。 安土…

漫画/「さよならミニスカート」牧野あおい

(牧野あおい「さよならミニスカート」既刊2巻) 「このマンガがスゴイ!2020」 オンナ編第1位!とか 大人気5人組アイドルグループ「PURE CLUB」の不動のセンター雨宮花恋は、握手会の会場で刃物を持ったファンに襲われ怪我を負ってしまう。 グループを脱退…

漫画/「BANANA FISH」吉田秋生

(吉田秋生「BANANA FISH」全19巻) 「BANANA FISH」の舞台は80年代のニューヨークだ。 当時アメリカは日本よりはるかに不景気で、ニューヨークは治安が悪く世界に名だたる犯罪都市という裏の顔も持っていた。 まあ当時も今もニューヨークには行った事はない…

漫画/「たそがれたかこ」入江喜和

(入江喜和「たそがれたかこ」全10巻) 私は漫画はけっこうジャンル問わず何でも読む方だが、こういう人生の黄昏に差し掛かった45歳の女性の日常系とかはあまり興味なくて(すまぬねえ) それにしても45歳で黄昏とは、ちと早過ぎやしないかと思ったわけだ。 …

漫画/「波よ聞いてくれ」沙村広明

(沙村広明「波よ聞いてくれ」既刊7巻) 沙村広明さんと言えばやっぱ「無限の住人」が代表作だけど、これはまったく作風の違うものになっていて驚く。 作品のコンセプトが「今度こそ間違いなく人の死なない漫画」って事らしい(笑)が、半分くらいはふざけて…

漫画/「乙嫁語り」森薫

(森薫「乙嫁語り」既刊12巻) 今は自由な時代だから結婚するかしないかは自分が決める事だけど、かつての日本でもそうだったように女性の人生には結婚しか選択肢がない時代もあった。 この作品に登場する19世紀の中央アジアに生きる女性たちもまさにそう…

漫画/「イサック」作・真刈信二 画・DOUBLE-S

(作・真刈信二 画・DOUBLE-S「イサック」既刊7巻) 「イサック」の舞台になってるのは17世紀の神聖ローマ帝国(主に今のドイツ)だ。 三十年戦争と呼ばれるカトリックとプロテスタントの宗教戦争は神聖ローマ帝国以外の国にも波及し、やがてはヨーロッパ中…

漫画/「歩くひと」谷口ジロー

(谷口ジロー「歩くひと」) 郊外の借家に妻と引っ越してきた男。 名前はわからない。 40代くらいだろうか。 職業も不詳で子供はいない模様だ。 引っ越しの荷物も片付かないうちに、男は「ちょっと歩いてくるよ」と散歩に出かけてしまうが、妻も「は~い」と…

漫画/「坂道のアポロン」小玉ユキ

(小玉ユキ「坂道のアポロン」全9巻) 1966年、初夏。 西見薫は横須賀から長崎県佐世保市にある佐世保東高校に転校して来た。 薫は線の細いメガネ男子だ。 医学部志望の秀才で趣味はピアノ。 だが父の仕事の都合で小さい頃から転校を繰り返していた彼にとっ…

漫画/「小早川伸木の恋」柴門ふみ

「小早川伸木の恋」は柴門ふみがビックコミックで2004年から2年間連載した漫画。 確か唐沢寿明さん主演でテレビドラマ化もされてたと思う。 (柴門ふみ「小早川伸木の恋」全5巻) 小早川伸木は35歳だ。 彼は大学病院に勤務する外科医で、美しい妻と5歳の娘が…

漫画/「ブルーピリオド」山口つばさ

(山口つばさ「ブルーピリオド」既刊6巻) いよいよ受験が近ずいてくる時期だのお。 自分が受験生だったのは遥か昔の事だけど、冬の町にイルミネーションが灯る頃になるとあの頃の心もとない気持ちとか思い出して胸が締めつけられるのよ、いまだに。 どうも…

漫画/「神々の山嶺」 作・夢枕獏 画・谷口ジロー

(作・夢枕獏 画・谷口ジロー「神々の山嶺(いただき)」既刊5巻) わざわざ説明するまでもないが、エヴェレストは世界最高峰の山だ。 この山が初登頂されたのは1953年、ニュージーランド人のヒラリーとネパール人シェルパのテンジンによってである。 しかし…

漫画/「ヘウレーカ」岩明均

(岩明均「ヘウレーカ」) 岩明均が「ヒストリエ」に先がけて2001年から2002年に描いた①巻完結の歴史漫画。 タイトルの「ヘウレーカ」とはアルキメデスがシチリア島のシラクサの王様から金の王冠の純度を調べるように命じられ、風呂に入って湯が溢れるのを見…

漫画/「有害都市」筒井哲也

(筒井哲也「有害都市」上・下巻) 2019年、東京ではオリンピック開催を控えて環境浄化が声高に唱えられるようになり、猥褻なものやいかがわしいものを排除しようという風潮が起こっていた。 そんな中、国会ではある法案が可決された。 「有害図書類指定制度…

漫画/「ばるぼら」手塚治虫

(手塚治虫「ばるぼら」全2巻) 実写映画化の話を聞き、つい読み返してしまった。 手塚治虫が1973年から74年に発表した「ばるぼら」は不思議な物語である。 書き出しが良いので引用してみる。 都会が何千万という人間を飲み込んで消化し、垂れ流した排泄物…