akのもろもろの話

大人の漫画読み

漫画

MUJIN 無尽 岡田屋鉄蔵  読めるところまで

「MUJIN無尽」既刊13巻著者:岡田屋鉄蔵少年画報社ヤングキングコミックス 「MUJIN 無尽」という漫画があるんですけど。 ヤングキングアワーズで連載中の岡田屋鉄蔵氏の作品でして、主人公は幕末の剣客で幕臣の伊庭八郎です。 幕府遊撃隊の箱根の戦闘で負傷…

爆弾 第1巻 呉勝浩/さの隆

爆弾呉勝浩/さの隆講談社ヤンマガKC発売日:2025/10/20 呉勝浩のベストセラー小説「爆弾」が映画化されまして、そのタイミングでコミカライズ化。 爆弾魔と警察の攻防を描いたミステリーなんですが、取調室で繰り広げられる心理戦がドキドキハラハラです。…

百日紅 杉浦日向子

百日紅(上下巻)著者:杉浦日向子筑摩書房ちくま文庫1996/12/1 葛飾北斎。 変人エピソードが多い北斎ですが、天才なのは間違いなし。 国内だけでなく世界中で高く評価されています。 まあ天才ってゆうのは変人なんですよ。(キッパリ!) 絵に人生の全てを…

「アンダーニンジャ16巻」「みっしょん!!5巻」おすすめ新刊

アンダーニンジャ16巻著者:花沢健吾2025/10/6講談社ヤンマガKC 実は忍者は今でも存在していて秘密裡に暗躍しているっていうね。 現代に生きる忍者奇譚「アンダーニンジャ」ですが、8巻で主人公があっけなく死んでしまったのにはたまげましたよね。 九郎だ…

絵師ムネチカ 3巻 さそうあきら 感想

絵師ムネチカ著者:さそうあきら双葉社アクションコミックス2025/8/7 例えばゴッホやユトリロやモディリアーニの絵には魂に訴えてくる何かがあり見る人を魅了するのですが、絵は単なる芸術表現にとどまらず、心理的にも生理的にも見る人に深い影響を与えるも…

もうひとつのピアノの森 整う音 1巻 一色まこと 感想

整う音 もうひとつのピアノの森著者:一色まこと講談社モーニングKC発売日:2025/6/23 森に捨てられたピアノを弾いて育った天才少年・一ノ瀬海がショパンコンクールで世界に挑戦する名作漫画。 言わずと知れた「ピアノの森」ですが、「ピアノの森」がピア…

総員玉砕せよ!新装完全版 水木しげる 感想

総員玉砕せよ!新装完全版著者:水木しげる講談社文庫/電子書籍版2022年7月 連日暑うございますなあ。 1973年に発売された水木しげるの戦争漫画「総員玉砕せよ!」を、kindle unlimitedの読み放題で読みましたので、そこはかとなく感想をしたためておきます…

寺島町奇譚 滝田ゆう 感想

寺島町奇譚著者:滝田ゆう電子書籍版2015/2 同じ昭和の時代でも、戦前と戦後ではまったく違うといいます。 そういえば俺たちが知ってるのは戦後の昭和であって、戦前の昭和がどんな時代だったのかはよく知らないんですよね。 戦争について考えるきっかけとし…

カンツォニエーレ チェーザレ番外編 惣領冬美 感想

カンツォニエーレ チェーザレ番外編著者:惣領冬美講談社モーニングKC発売日:2025/7/23 うう、なんと美しい表紙・・・ウットリ ってなわけで、惣領冬美先生の「チェーザレ 破壊の創造者」(2022年に13巻で完結)の番外編がコミックス発売されましたんで、…

ぼくらのフンカ祭 真造圭伍 感想

ぼくらのフンカ祭著者:真造圭伍小学館コミック発売日:2012/7/30 いよいよ夏本番ですね。 挨拶の度に「暑いですねー」と付け加えてしまう毎日です。 実はあたしは真造圭伍さんが連載中の「ひらやすみ」という作品が好きな漫画のひとつなのですが、実はって…

夕凪の街 桜の国 こうの史代 感想

夕凪の街桜の国著者:こうの史代ゼノンコミックス発売日:2004/10/12 毎日お暑うございますなあ。 あたくし先月、土日を利用して広島へ行きました。 広島へ行ったのは初めてですよって、東京駅から新幹線に乗って広島駅まで4時間もかかりましたわ。遠かった…

最近読んだ漫画 感想まとめ

早いもので2025年も半分過ぎてしまったわけで。 年齢を重ねるとなぜこうも時間の経過が早く感じるのでしょう。 とりあえず、最近読んだ漫画の感想をまとめておこう。自分用のメモとして。 ダーウィン事変 9巻著者:うめざわしゅん講談社アフタヌーンKC発…

司書正 丸山薫 感想

司書正 3巻 著者:丸山薫KADOKAWAハルタコミックス発売日:2025/3/14既刊3巻 ハルタで連載中の「司書正」は現在3巻まで刊行されてるんですが、これがなかなか面白いんで感想をまとめておくこととします。 舞台は古代中国でして、国のすべての書物を収めた王…

高丘親王航海記 原作 澁澤龍彦 漫画 近藤ようこ 感想

高丘親王航海記原作:澁澤龍彦 漫画:近藤ようこKADOKAWAビームコミックス発売日:2020/9/12全4巻 貞観7年(865年)。 平安時代ですな。 高丘親王は広州から船で天竺へ向かいました。 澁澤龍彦が1985年から雑誌「文学界」で連載した幻想小説を、近藤ようこが…

天幕のジャードゥーガル 5巻 感想

天幕のジャードゥーガル5巻著者:トマトスープ秋田書店ボニータコミックス発売日:2025/4/16 舞台は13世紀のモンゴルでして、故国イランのテュースにモンゴルが襲来し捕虜となった少女が、知恵と知識を武器に第2代モンゴル皇帝オゴタイの第6夫人(何人いるん…

本なら売るほど 児島青 感想

「ハルタ」で連載されている「本なら売るほど」のコミックス②巻が刊行されたので、そこはかとなく感想をしたためておきます。 「本なら売るほど」は脱サラして古書店「十月堂」を営むちょっと風変わりな青年が主人公でして、本をめぐる様々な人間模様が一話…

空色心経 こうの史代 感想

前に「あんのこと」という邦画を観たのですが、その時は「アカン!こんな悲しい話があるかっ!」とやり切れない気持ちになってしまったものです。 主人公のあんは周りの人たちに助けられ自立できそうだったのにコロナ禍で孤立を余儀なくされまして、話はなん…

メッシュ プレミアムエディション 萩尾望都

世はまさに満開の桜です。 ブログを続けるのに最も難しい事はモチベーションの維持だと思う。 だからコンスタントにブログを更新出来てる人ってすごい。 俺なんか、仕事で疲れてるとか時間がないとかネタがないとかアドセンスのポリシー違反またきたよとか、…

ひらやすみ 第8巻 真造圭伍 (ネタバレ)感想 ひらやすみが描く飾らない日々の美しさ

「ひらやすみ」は続きが気になる漫画のひとつです。 阿佐ヶ谷の古い一軒家でのスローライフを描いた日常系の漫画ですが、「ひらやすみ」とは平屋で暮らすのんびりとした毎日みたいな意味の作者の造語でしょうか。 8巻が出てたのにまだ読んでなかった~ ひん…

アポロの歌 手塚治虫 感想 さまざまな愛の形

「アポロの歌」は手塚治虫が1970年に発表した漫画作品です。 主人公の近石昭吾は小動物を虐殺しては警察沙汰になりこのままでは殺人もしかねないと精神科に連れてこられた少年です。 暗いクソガキですが、まあ子どもが問題行動をする背景には理由があるもん…

みちかとまり 第3巻 感想 田島列島 おれがあいつであいつがおれで

「みちかとまり」の3巻が発売しましたが、これは奇妙奇天烈摩訶不思議な話でしてね、8才のまりが竹やぶで出会ったみちかは人ではないんですよ。 みちかったら、不思議な力でまりと入れ替わったり、人間の目玉をえぐり取ったりするんです(けっこう好きですが…

どくだみの花咲くころ 第2巻 感想 城戸志保 面白いだけじゃなくさりげなく優しい世界

信楽(しがらき)くんは学年に1人くらいはいる変な子で、癇癪持ちで落ち着きがなくてちょっとした事でパニックになったり怒り出しだりするっていう、まあ流行りの発達障害ですかしら。 一方の清水(きよみず)くんは成績優秀で足も速い(小学生の時は足が速…

ダーウィン事変 ますます面白い第8巻(ネタバレ) うめざわしゅん

マンガや本がどんどん増えてしまうので、最近はなるべくならkindleで買うようにしているのだが、マンガは紙派主義からどうにも抜けなくて困る。書店などで見かけてつい購入してしまう。しかし大抵はすぐに読まないので、そんなのが机に積み上がったまま放置…

ムカデ戦旗 感想 森秀樹 こんなに面白いのに

金掘り衆は武田領内で金山の経営を行う山師でした。 甲斐の国は多くの金山があり、戦国最強と謳われた武田軍の軍資金を産出していました。 信玄は彼らに金山を操業させるだけでなく、その鉱山技術を戦術としても利用したと言われています。 敵の城を攻める場…

乙嫁語り 森薫 しみじみと味わい深い15巻(ネタバレ)

乙嫁とは「おつよめ」ではなく「おとよめ」と読み、美しい嫁というニュアンスだそうでして、「乙嫁語り」は19世紀の中央アジアに生きる様々な嫁を描いた物語です。 今は自由な時代ですから結婚するかしないかは自分が決める事ですが、かつての日本もそうだっ…

バッドベイビーは泣かない 第1巻 感想 不穏な背後にどんな真実が? 鳥飼茜

まずは手はじめに夜の新宿の街をスニーカーで走る少女であります。 怪しげな男のヤサに駆け込むなり、どこで盗って来たのやら手には幾枚かの札を握りしめておりまして、これであの薬を売ってくれと言うんです。 あの薬というのが、経口中絶薬である事は読ん…

みっしょん!!入江喜和 感想 新作もオバサンが主人公

「テレビドラマ化されたから読む!」 「手塚治虫文化賞のマンガ大賞取ったから読む!」 なんてのはアタイの中にはなくて、ただもう入江喜和先生描くところのオバサン主人公が面白くて好きなんです。 かなり見た目はくたびれ劣化してるけど、いまだ心には乙女…

ビジャの女王 森秀樹 感想 蒙古帝国の侵攻とインド墨家による小都市ビジャの防衛

ご存知のように、13世紀初め、チンギス・ハーンの蒙古帝国は急速にその勢力を伸ばしまして、13世紀後半までにはユーラシア大陸の東西に及ぶ、世界で最も広大な領土を持つ帝国となりました。 この物語の舞台はペルシャ高原の小都市ビジャです。現在のイランの…

だんドーン 久坂玄瑞が水も滴る美少年なので思わず吹いた第5巻 感想 泰三子

漫画に限らず小説でもドラマでも、歴史物は話を面白くする為に史実にオリジナルの創作を足すわけです。 しかるにやり過ぎれば歴史を知らないと侮られる事もありますので、これはさじ加減が難しい所です。 面白い資料だけ股に掛けるのも浅薄に見えてよくあり…

さよならミニスカート 第3巻 5年振りの新刊 牧野あおい 感想

もう出ないんじゃないかと思ったくらい休載期間が長かった「さよならミニスカート」の第3巻が出ました。 作者さま体調不良との事で5年ぶりの新刊なんですと。 この作品は集英社の少女漫画雑誌「りぼん」の連載でして。 「りぼん」の読者層ってのは小学校高…