akのもろもろの話

大人の漫画読み

もろもろ

本/「池田理代子 第一歌集 寂しき骨」池田理代子

2022年に刊行された「ベルサイユのばら」の作者が短歌とエッセイで綴る、私的で普遍的な11のテーマによる歌集「寂しき骨」。ってか、歌人になってたのね。 (「池田理代子第一歌集 寂しき骨」集英社) 戦争に行った父、最後の恋、老いと向き合う 池田理代…

芸術新潮8月号「青池保子騒がしき男たちとマンガの冒険」

7月25日発売の「芸術新潮」8月号を表紙に惹かれて買っちゃった。 「エロイカより愛をこめて」の伯爵と少佐。 特集は「青池保子騒がしき男たちとマンガの冒険」。 70年代の大人気作「エロイカより愛をこめて」あるいは80年代の「アルカサル-王城-」を描い…

ディアギレフとニジンスキー/BL日記⑤

天才ダンサーの裏切りを許さなかったパトロン 1890年、ヴァーツラフ・ニジンスキーはロシア帝国キエフ(現ウクライナ)に生まれた。 両親はポーランド人でドサ回りのダンサー。 3人兄妹の真ん中で、幼い頃に父親は若い愛人と出奔してしまった。 9才でサンク…

義満と世阿弥/BL日記③

京都駅からバスで10分弱の「今熊野」バス停で下車したら、南の方角に森のように見える一画が平安時代末期に後白河法皇によって創建された新熊野神社です。 永和元年(1375)この場所で劇的な出来事がありました。 時の将軍足利義満と観阿弥・世阿弥父子の出…

オスカー・ワイルド/BL日記②

ご存知のようにイングランドで同性愛が合法化されたのは1967年と割と最近です。 映画「モーリス」では、主人公モーリス(ジェームズ・ウィルビー)と愛し合うクライヴ(ヒュー・グラント)が、学生時代の友人が同性愛者として逮捕されたのを知り愕然とするシ…

ランボーとヴェルレーヌ/BL日記①

日本でも馴染みの深いフランスの象徴派詩人ポール・ヴェルレーヌは、1844年ドイツに隣接したメスの裕福な家庭に生まれ、21才で処女詩集「サテュルニアン詩集」を刊行します。 25才で結婚し長男も生まれますが、ヴェルレーヌは少年時代から自分がホモセクシュ…

2022年、生きるって大変ね~と思った話

年末ですね。 今年も残すところわずかになりましたね。 自分という人間の2022年を振り返ってみますと、4月から職場が異動になりコミュ障には難度の高い仕事を仰せつかりましてね、合わせて引っ越しもしましたんで、慣れない環境のせいかストレスなのかわか…

Audibleデビューして宇佐美りん著「推し、燃ゆ」を読んでみた

日頃メガネかコンタクトなのですが、このところ眼精疲労が酷いあたしは「聴く読書」ってどうなん?と思いつき調べてみたら、今ならAmazonプライム会員3か月無料で聴き放題じゃないですかやだー、ってなわけでAudibleデビューしちゃいました。 いやーよいで…

「虚船UFO事件の真相とシャンバラの聖櫃」月刊ムー6月号より

某月某日。 書店をウロウロしていて、なんとなく「月刊ムー」を購入してしまった。 江戸時代。 常陸の国の海岸に流れ着いた円盤形の船。 乗っていたのは髪の長い異国の女性だった。 船には見慣れない文字のようなものが書かれていた。 「虚船(うつろぶね)…

ドラマスペシャル「父の詫び状」NHKオンデマンド

あたくし最近NHKオンデマンドをよく見てるのです。 月額990円は果たして安いのか?高いのか?でもNHKの作品は金がかかってますから、いいものが見れるので今の所は満足しています。 これは1986年に放送されたドラマだそうで(古いねえ)向田邦子さん…

あけましておめでとうございます

今年もよろしくお願いいたします。 小生の今年の抱負はですね、このブログの更新をもっと頑張ります。 なんか仕事から帰ってくるともう疲れてるんで、ブログ書く時間がなかなか取れなくて、まあ趣味でやってるんだから書ける時書けばいいやって言い訳ばかり…

暮れの元気なごあいさつ

萩尾望都「メッシュ」から雪のラパン・アジル 萩尾望都の「メッシュ」は1980年代に描かれた作品でパリが舞台になっています。 メッシュというのは、主人公の少年が金髪だけど銀色のメッシュが入っているように見える髪型からついたあだ名です。 メッシュ…

8月だから 映画「東京裁判」を見た

(「東京裁判」小林正樹監督/1983年/277分) あたくし盆休みに映画「東京裁判」を見に行ってしまったぜ。 行ってしまったと言うのも妙だけど、なんせ上映時間が堂々の4時間37分よ。 長かったわー(尻も痛かったし) 東京裁判とゆうのは、ご存知の…

「戦争中の暮らしの記録」暮らしの手帖編 8月だから戦争中の人々の生活を知る

(「戦争中の暮らしの記録」暮らしの手帖編) この本は1968年の8月に発行された「暮らしの手帖」第96号~特集・戦争中の暮らしの記録~を書籍化したものだ。 この特集号は丸々一冊が戦争を体験した人たちから寄せられた文章で組まれていて、文字数が…

10月の覚え書き/「日本の四季がなくなる日」

今月も終わりだから、10月の出来事や読んだ本・漫画・見た映画など忘れないように残しておこう。 先月は仕事が忙しくて休日が少なかったけど、今月は平穏。 でもなんか疲れが取れない。 老化でしょうか。 10月某日、カレーを作ろうと思い材料を買いに行った…

9月の覚え書き/混浴大露天風呂「宝川温泉」とダムカレー

ああああ、もう9月も終わりか~ いや~時のたつのは早いなあ~。 なんか加速度的にBBAになってる気がする今日この頃。 9月の出来事や読んだ漫画見た映画など忘れないように残しておこう。 9月某日、野暮用で実家に帰ったついでで群馬県みなかみ町の「宝川温…

その歌声に神が宿る ボーイソプラノにまつわる話

ちょっと前だけど、ネットニュース見てたら秋篠宮家の佳子さまがオーストリアのウイーンを公式訪問してて「ウイーン少年合唱団」と交流なんてものをしてたね。 それにしても、以前は女性誌なんかが随分と雅子さまをディスってたけど最近はもっぱら矛先は秋篠…

サイと鳥獣戯画展の話

そうそう、米須玄師の「パプリカ」の国宝鳥獣戯画バージョンをYouTubeで見て笑ってしまった。 兎と蛙が「パプリカ」に合わせて踊るんだけど、動きがキレがよくて妙にクオリティー高いのよ。 「鳥獣戯画」と言えば4・5年前に東京国立博物館に甥っ子と見に行…

8月の覚え書き /「永遠に僕のもの」

ええと、8月ももうすぐ終わるので何か残しておこう。 今年は仕事でコミケは3日目しか行けなかった。 それもかなり遅い出だしだから駅からビックサイトに向かう途中戦利品を抱えた戦士たちが大勢引き上げて来るのとすれ違う。 いつもすごい混雑で人にぶつから…

群馬の場末の映画館でヴィスコンティの「山猫」を見た話

10連休の代休を今頃貰ったので群馬の実家に帰省しました。 私の場合特に誰かと連絡を取るでもないコソコソした帰郷です。 高崎市は群馬県では最大の人口を擁する一番発展している都市ではあります。 しかし相変わらず夜の高崎駅で新幹線を降りると、街は暗く…