「不滅のあなたへ」は「週刊少年マガジン」にて2016年から連載中。
不死身の体を持ち、どんな姿にもなれ、どんな物でも作り出す不思議な力を持った存在「フシ」の物語。
第一部「前世編」第二部「現世編」に続き、第三部「来世編」が始まったのよ。
今度は「来世編」か~
あたしは基本的に「永遠の時を生き続ける美しきバンパネラの物語」とか愛してるんで、不死身の美少年の物語も好みではありますが。
最初の「前世編」が非常に面白かっただけに期待し過ぎたのか、「現世編」は正直言ってあまり面白くなかったです。
いい場面も勿論あったんですが、あたし的には「壮大過ぎて何を見せられてるのかよくわからなくなる」事態Σ( ̄ロ ̄lll) が度々発生しまして、どうも散漫な印象でした。
ユーキの軽いノリも「連載が少年誌だからな~」と思えば理解できるんですが、あたしは伏線だとか考察だとかいちいちいちいち考えながら読むのは嫌なんですよね。
「現世編」が始まった時にフシの推定年齢は800歳でしたが、今回はさらに500年後の世界でして。
まあ人ならざる者の年齢を数えてもしょうがないね。
そんなわけで、500年後の世界ってのがアータ!
人呼んで「カイバラ・サイバネティクス」なるSFちっくな未来都市ですのよ。
この世界の人間は完全な健康体を持ち、食べたい物はなんでも出せる、強力な武器も出せるし、目の前に海を出してバカンスする事も、肉体増強効果で鳥になって空を飛ぶ事や、赤ん坊が欲しければ目の色や髪の色を自由にカスタマイズして画面にタッチすればころんと出てくる。(んなアホなっ!)
自分の願いが何でも叶う幸せな世界なのよー!!
カイバラ・サイバネティクスを支えているのが「星評価システム」でして、他人がつけるグッドやバッドによってその市民が持つ5段階の星の数が変動。
周りからグッドをもらい一定量に達すると星が増えるが、バッドをもらう事もある。
もっとも自由や権利を享受できるのは星3の市民までだ。
それ以下になるとメッチャ不憫で、たとえば星1はスラムのような下層街に住み「生命永続効果」なる権利しかないし、星0(人口の2%)になれば死を待つばかり。
星を増やすのは容易ではない。
従って下界の人間は皆、星を持たない指名手配犯「不死身の集団」を狩って星5に成り上がる事が浅ましい夢だ。
お尋ね者になってましたわ。
カイバラ市民にはタグチップが埋め込まれていて、星の数や身元確認ができるようになってる。
フシの仲間たちはカイバラが統治する社会に対して、アンダーグランドな存在になってた。
今回キーパーソンとなるのは、人間になりたいと願う人形だ。
人形も不滅の人達をぶっ倒して星5をもらい人間になろうと考える。
人形はカニのぬいぐるみ「カニ太郎」(かつてマーチが持ってたカニ太郎を高性機能付きで商品化したぬいぐるみ)と出会い、2人で不滅狩りの連中について行こうと列車の屋根にタダ乗り。
「おう見ろ!空がキレイだなあ!!」
振り落とされないかな?
人形がのんびり寝そべって空を眺めると、漆黒の夜空に浮かび上がっているのは、カイバラ・サイバネティクスの昔の紋章だそう。
昔のってことは、今は使われてないという事?どゆこと?
本社はあの雲の向こうにあるというカニ太郎の説明も意味不明。
2人は布製なので薄汚れながら歩き回り、果てに川に落ちて気が付くと見知らぬ人間(実はカイとエコ)に拾われまして、修理されたり若干改造されたりなんかしてると不滅狩りが乗り込んできて、泡食って逃げるが捕まってしまいまして。
まあすったもんだの末、メ―サール、マーチ、ハイロ、ボン、トナリたちが助けに来るのだが、トナリは8歳の少年の吹き矢に撃たれて捕まってしまうのだ。
この少年は星5を授与され一気にスター扱い、トナリは本部へ移送される。┐(´д`)┌ヤレヤレとんだディストピアだった。
一方、フシの仲間たちのアジトに連れてかれた人形とカニ太郎。
実は人形は➇巻で、フシが恋(と勘違い)してた人形でマーチがもらった物と同型だと判明。
なんだか知らないけどよかったね・・・( ´∀` )
無邪気に喜ぶマーチと比べると温度差のある人形が可笑しい。
この人形がまったくもって謎である。
フシに因縁がある人形が今さら登場したのには、どんな意味があるのだろか。
冒頭、下層街のゴミ捨て場で目覚めた人形が真っ先に言った言葉が「行かなきゃ」だった。
だがどこへ行くつもりだったのか思い出せなかった。
またこの人形は実は戦闘機能が備わっているらしく、音声入力で「パンチ」と言えば超重量パンチを繰り出す仕様になってて実はすげえ強い。
ほんでもって人形はカイバラ製である。
重要な手がかりと思えるのが、目を隠した女性の夢(誰かわからない)を見ていたっつー事である。
なお人形はカイバラ市民のタグチップ(本来は体内にあるべき物)を首からぶら下げていた。
しかしこのチップの持ち主は既に死亡していて、ミズハにそっくりだと皆は驚く。(ミズハではないざんす)
トナリが戻って来まして、(トナリは護送中に死んでフシの力で生き返ったもの)彼女は何度も捕まっては死に、霊体で情報を集めて帰ってきてるらしいよ。
うむむ、すぐ生き返れるからって死が雑になっとらんかね。
守護団はミズハの代で解散しており、そこからカイバラ・サイバネティクスが生まれた。
トナリによると、カイバラはハヤセの血を絶やさないためにミズハのクローンを何人も作り、タグチップの持ち主はその1人のようだ。
やっぱ人形はカイバラと繋がってるかもしれん。
怪しいから追い出そうと言う者と人形を庇う者とで揉める。
⑲巻で守護団の拠点がある海外へ旅立ったミズハは、ノッカーの問題と向き合いフシに気に入ってもらえる世界を作りたいと言ってた。
でもね、ミズハの思いはカイバラにはさほど引き継がれていないように見えるな。
しかもトネリは、カイバラはフシではなく何かを探してるようだったと言う。
何かとは「球」。
無から有を生み出し何でも願いを叶える圧倒的な力。
サトルは捨てたと言ってたが、まだどこかにあるならノッカーにはわかるはず。
やっぱカイバラとノッカーが繋がってる?
フシの出番が少ないのお