akのもろもろの話

大人の漫画読み

漫画/最近読んだ漫画の感想まとめ(箇条書き)

月末は最近読んだ漫画の感想まとめを更新するということで、気になった漫画やおススメを新刊中心に雑ながら書き残しておきます。

ところで、気づいたら当ブログも5年が過ぎ来月から6年目に突入するのでした。

いくら趣味で気まぐれで書いてるんだよつっても、ここまで続けられたのは読んでくれる皆さまがいたからで、本当にいつもこんな弱小ブログを読んでくださりありがとうございます。(´;ω;`)ウゥゥ

せっかく6年目に突入するのだから、何か代わり映えのする事をしたいもんですが、ううむ、難しいので考えておきます。今後ともよろしくお願いいたします。

 

「シェアーズ」2巻 つゆきゆるこ

おじさまと男子高校生の世代間交流

・シリーズ2作目。1巻の2人は登場せずまた違う2人、会話が苦手なおじさんと人間不信の男子高校生の物語

・人間年を取ると自分の殻に閉じこもりがち。対人関係で察しすぎていつの間にか言葉を飲み込むようになってしまったサラリーマンのおじさんが「コネクタ」である男子高校生と出会い、言わずとも伝わる事で燻っていた心が救われてく

・黙ってる方が楽だったからとか(めんどくせえとか)色々気づきのある所がいい

・高校生の方も他人が考えてる事がわかる能力なんてちっともいい事なくて、他人の気持ちを読んで勘ぐったりしてるうちに人とうまく関われなくなってしまった。トホホ

・人と人との関係性を繊細に描き出すという点では申し分ないのだが、どうにも気になってしまうのが「コネクタ」の設定

・1巻から出てくる「コネクタ」と申す、相手に触れただけで思考が読める異能力だが2巻でも特に言及はなし。物語上「コネクタ」が重要なキーパーソンなのに深い説明もなくしれっと話を進めていくのに引っかかるんですがな

 

 

「夜廻り猫 居酒屋ワカル」深谷かほる

ほっこりしたい一人の夜に、とにかく読んでみてよ

・「夜廻り猫」のスピンオフコミック

・「夜廻り猫」は、涙の匂いを辿って心に寄り添うためにやって来る、夜廻りをする猫・遠藤平蔵が主人公のツイッター発8コマ漫画。あ、Xね!ハイハイ

・ワカルは「わかります~」「そうですよね~」が決め台詞で人の家に勝手に上がり込んではご飯を食べる憎めないお猫さま

・ワカルが店主の「居酒屋ワカル」笑えるし癒されるし行ってみたい。巧いなーもー

・100円のごはん定食(ごはんとおみそ汁ときゅうりのキューちゃん)を食べに来た子どもにハンバーグのおまけをつけてあげるシーンとか、こんなことで泣いたあたい

・なかなか就職が決まらない就活生も二十歳で3歳の子を育てるシングルマザーも死に場所を探すボロ猫(人呼んで都営大江戸線のかまいたち)も浮世の辛さを忘れ温まる

・人生つらいよね~やってらんないよね~

動物も人間も頑張れと励まされ、クソ―、また涙が・・・

 

 

「コーポ・ア・コーポ」6巻 岩浪れんじ

読むとぜったい癖になる群像劇

・実写映画化もしたし乗りに乗ってる6巻

・川のほとりに建つ築年数43年の二階建てボロアパート「コーポ」(風呂ナシ・お湯も出ない)に住まう、どことなくヤバイ人たちの物語

・今回はメインキャラは登場せず

・箱ヘル「CHU♡蓮宝燈」のNO1嬢・遥ちゃん(子持ちで年齢不詳)小柄でいつも笑顔(いつも笑ってる顔に見えるのは地顔?)新人のあかりに「今日彼氏とカラオケ行きたいんですけど身分証がないんで保険証貸してもらえますか?」と言われて貸す。貸すかフツー!借りるかフツー!

・石田とカズオが働くマツイ工業の面々、仕事が終わり連れだってヘルスへ行く(勝手にせい)

・居酒屋「春一番」寿司場担当の東さんの過去がかなりヤバイ人だった。麻雀して煙草もらったら煙草じゃなくて今流行りのヤツ

・チカが働くジュエリーショップの同僚タマキ。従順な彼氏を下僕(いぬ)と呼んでる。2人のガールズトークが辛辣で機知に富み最高。全6編。ますます面白いんだってばよ

 

「キングダム」70巻 原泰久

悲劇の思想家・韓非子とは

・集英社青年誌史上初の累計1億部突破だってさ!

・韓非子を秦国へ招くべく韓に赴いた信たち、「人の本質はなんだと思う?」との問いに困惑しつつも自分の考えを述べる信「人の本質は善悪ではなく命の火と思いの火だ」と誠に信らしい答え

・韓非子は人の本性は利己的な欲を持った悪として考える「性悪説」をとり政治の基礎は「法」だと説いた。その思想を秦王・政はリスペクト。希代の思想家でありながら吃音でコミュ障だったため自国では鳴かず飛ばず。秦に招かれたものの丞相・李斯の讒言にあい獄中で自殺。というのが通説だが、キングダムの李斯はそんなタイプじゃないから友情とスパイ問題が絡んでくる展開

・今回は戦もなく終始平和で、尾平の結婚式とか翌朝は信の重大発言あり!じゃじゃーん

・70巻でここだと中華統一まで何巻になるのか?

 

「東京ヒゴロ」3巻 松本大洋

大御所となっても進化する松本大洋

・会社を辞め退職金をつぎ込んで自分の納得する漫画を創ろうとする元ベテラン編集者塩沢さんの話

・長作さんと娘ちゃんのエピソードが切なくて、これが自分の子だったら自分はなんて答えるだろうとマジで考えたり

・三木先生に三万円で売りつけられたキラキラ手袋を焼肉の匂いがつかないように大事にビニール袋にしまう塩沢さんを複雑な目で見る長作さん(でも何も言わない)胸が苦しくなったり

・漫画を辞める草刈くんが一人で黙々と歩いて帰る夜道とか、もう胸がいっぱいだよ~

・ネームに難航する長作さんが雨の中吹き飛ばされた傘を追いかけて走るシーンは泣けるし

・漫画家ってホントに大変な仕事だと改めて感じ、その過酷な世界に生きる人たちの漫画への愛が伝わって来る

・売れる漫画がいい漫画とは限らないのだ

・進化し続ける松本大洋にご用心召され