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大人の漫画読み

漫画/「アンダーニンジャ」12巻 花沢健吾(ネタバレ) 

「アンダーニンジャ」は週刊ヤングマガジン(講談社)にて連載中。

現代日本で秘密裏に暗躍する忍者の死闘とユルユルの日常描写とシュールなギャグが素敵なアクション漫画。

2023年にアニメ化。コミックス12巻が発売しました。

(花沢健吾「アンダーニンジャ」12巻 講談社ヤンマガKC)

アニメの最終回、漫画では8巻ですが、主人公の九郎がアッサリとKILLされてしまうんですが、それまで読者に「九郎ってきっと強いんだろうな」「これから大活躍するんだろうな」となんとなく思わせといて、そいつがたいした活躍もないまま急に死んでしまうんですから「ええー!?」と誰もが驚きかつ拍子抜けしますわな。

その後10、11、12番目の雲隠兄弟がわらわらと登場してきたと思ったら、いつの間にか主人公が入れ替わってるわけでして、んじゃ九郎の話は壮大なプロローグで本編に入る前の導入部分だったの!?と驚嘆ですよ。

あと、話があまり進まないなあと思ってると急展開したりとか、ストーリー展開に独特の緩急があって感嘆に堪えませぬ。(ほめ過ぎかしら)

11巻の感想はコチラです↓

 

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さて、加藤に制圧されたNINのアジト・エコエコタワー(ネーミング笑)の最上階です。

NINに洗脳された忍びは「忍歌斉唱!」と唱えられるとつい忍歌を歌ってしまう、と加藤に指摘された一同はチョットそうかもと思いつつも、UNに寝返った加藤に対して疑心暗鬼なわけです。

明治時代にバラバラだった忍びの組織をまとめ上げNINの前身を作ったのが「果心居士」でして、これが架空の存在だという事は皆知ってるが、加藤が言うにはアータ!「果心居士は本当にいるし、しかも日本国民を集団洗脳するほど凄い力を持ってる」ってんですな。

「遁」が破壊されてからあらゆるパワーバランスが崩れ始めてるわけだが、そっか果心居士が元凶なんだと気づき始めた者たちが、再び講談高校爆破事件のような争いを起こさぬために果心居士を滅ぼそうと密謀してるらしい。

加藤はそのため「NINの下忍はUNと共闘すべし」と提案するのです。

いきなりそんな事を言われても・・・

そもそも戦後70年以上KILLし合って来た敵と組むなんて事あるのだろうか?と難色を示す竜虎に「UNが敵」という事すら果心居士の洗脳だと言う。ウーム

あの加藤が言うのだから信憑性は高い気がするものの、鈴木が「実際UNと共闘できる証拠があるのか?」と聞くと「近日中にUNと会うからお前も来い」と言って加藤は姿をくらませます。

その直前、膝を抱えて座っていた十郎(妙にかわいい)に向かい加藤は「雲隠一族と神隠一族・・・表裏一体のお前たちが出会う時、何が起こるか楽しみだ」と意味深な事を言いましたね。

表裏一体ってどんな因縁があるんだろ?

神隠一族はNINや雲隠一族と敵対してるっぽいけど、思わせぶりな描き方ですよね。

また、「忍歌斉唱!」と叫ばれても加藤以外に歌わなかったのは五十嵐とアレクセイと十郎でした。

加藤と五十嵐は汁忍上がりで独房育ちだから、アレクセイはまだ日が浅いから洗脳されてない。

だが十郎がなぜ洗脳されてないのかは明かされないままでした。

ムムム、雲隠一族の秘密に迫れるかと思ったのに、コミックスも12巻なのに、いまだに雲隠一族は謎に包まれたままですな。

加藤が姿を消すと同時にエコエコタワーが爆発。

路上の一般人も巻き込まれ電車も急停車。

その電車に乗っていたのが、野口とトイチでして。

と言っても、トイチは摩利支天のパーカーを着用して網棚に寝ています。

いったいトイチは何をしてるのかと言えば、数日前から出没してる痴漢が防犯カメラにも一切映らない。それを見つけるためにこの格好で張ってたわけです。

摩利支天のパーカーの中に膝を入れて体育座りした状態

これなら足しか見えないけど非常にふざけた格好だ

足だけは見えてるから「え?」って驚いてます。

摩利支天は光学迷彩みたいに透明になれるんだけど日本国内ではフルスペックで使用する事は認められないっつって、完全な透明人間じゃなくてパーカーを着てる上半身だけなのよ。

トイチはこの体勢のまま見つけた痴漢に突撃。この痴漢というのが摩利支天を着た瑛太でして、瑛太も同じようにパーカーに膝を入れた格好で透明になって、痴漢をしようと手を出した所をトイチに捕まるというね。

その後、九郎の形見に何か欲しいと言ったら、十二郎が九郎の摩利支天を瑛太にくれた事が判明。

一方、十二郎のいるアパートに日比奇跡(ミラクル)が訪ねて来ました。

まだ怪我が癒えてないのか杖をついてやって来た日比は、微妙なラップに乗せて十二郎にNINの重要な情報を漏らします。

生かすぜ忍研めざすぜ量産その手につかんだ山田の鼻をよみがえった俺は日比ミラクルウエーイ、みたいな。

あの戦いで九郎が削いだ、UN最強の山田の鼻の細胞を利用して忍研は量産型山田を作ってるらしい。

そして九郎の闘いを間近で見た日比は、忍研名誉所長の孫だったために忍務を失敗して負傷した下忍にもかかわらず、処分される事もなく生きて退院してきたのだ。

九郎の死闘を知る男、いとあわれ

忍者の哀愁をちょっぴり出す所がいいですねー。

日比は伸縮型忍者刀「十束剣(とつかのつるぎ)」なるものを届けに来たのですが、これは摩利支天4.0と対になって威力を発揮するものだと説明。

しかし十二郎が「あーあのパーカーあげちゃいました」と言ったものだから流石の日比も開いた口がふさがりません。

そこへ瑛太からパーカーを取り上げたトイチがやって来ますが、日比はトイチと十二郎が双子なのにとても仲が悪い事を知ります。

2人は自分の方が兄だ、自分こそが姉だといつも張り合っているけど、本当に仲が悪いのだろうか?もしかしてそれも他人を欺くためにわざとやってるんじゃないのだろうか?とにかく言ってる事がすべて嘘みたいに思えてきて、何を信じればいいのかわからなくなる漫画ですかっこ笑い。

それになんか野口さんが十二郎を気にしてるような・・・

自走式防円盾「チャブD」とな

ただのちゃぶ台じゃん。

十郎は「ASTNG」に夢中だし九郎は全然興味を持たなかったので押し入れに隠れていたらしい喋るちゃぶ台。

いつも忍具が可笑しいです。